【噂の新店】MUBE

店は街中から車で20分程度のところにある

京都・玄琢に日本料理店「MUBE」が2025年8月にオープン。築150年の古民家を改装した店内は、紫野のギャラリー「kankakari」が監修し、古材を活かした美しくも静けさを纏った空間となっている。

10席のカウンター前には、季節ごとに移ろう庭に臨んだ大きな窓がある
 

門上さん

主人が修業していた時代から知り合いです。注目の一軒でした。日本家屋を改装した、その素晴らしさは特筆に値します。

店主は滋賀県長浜市出身の泉貴友さん。「実家がレストランなので、料理人になることは自然な流れでした」と話す。専門学校卒業後、京都の料亭で修業し、2010年「じき 宮ざわ」へ。2014年には料理長となり、10年間務めた。

店主の泉貴友さん。「建物も料理も余白を大事にしております」

独立に際して、自分にしか出せない料理とは、故郷の長浜の発酵文化や郷土料理と、京都で学んだ技術を掛け合わせた料理だと考えた。そして「ただおいしいだけではなく癒やしや養生の要素があることが日本料理かと」と。そもそも店のある玄琢という地名は、江戸時代、医師の野間玄琢が薬草園を開いたことに由来し、治癒をルーツにもつ場所だ。さらに、発酵食が多い長浜の郷土料理も「身体に良いからこそ守り継がれ、時代を超えて残っています」と。

店の三和土の間に置かれた、醸し棚。キノコ味噌や郁子(ムベ)が発酵中。「店名の由来でもある郁子は庭に木があってその実を酒に漬けています。他にも庭にある食材を活用していますよ」
 

門上さん

発酵に対する造詣の深さに驚かされます!