小皿料理のつまみがおいしくて楽しい!
気になるメニューは「とりあえず、自家製キムチ」「とりあえず。自家製ナムル」「とりあえず、韓国のあて」「チヂミ」「朴さん家の朝食」「肉」「〆」「参鶏湯」「デザート」があります。このネーミングだけでもそそられますが、何を頼んでも「うまっ!」と言ってしまうほど。しかも韓国=辛い、という先入観は打ち消されてしまうくらい優しい味わいのものが多く、たとえ辛い料理でもじんわりと辛さが沁みてくる奥深さがあるのです。
「キムチになる前のキムチ」はその名の通り、発酵させる前のもの。そもそもキムチは野菜の塩漬けから進化したものだそう。原点回帰とまではいかないけれど、生の白菜に自家製ヤンニョンを和えています。サラダ感覚のサクサクとした 白菜にヤンニョンが絡んだ新感覚のキムチ、もう箸が止まりません!
見てください、この“ほぼ具材”と言える「チヂミ」を。まるでかき揚げかのごとく、生地は具材に絡めた程度。たっぷりのごま油でじっくりと揚げ焼きしたチヂミはゴロゴロとした海鮮の食感と生地のカリッとした仕上がりがたまりません。こだわりは皿が見えなくなるくらいいっぱいに盛り付けること。韓国の屋台で食べているような感覚を味わえます。
さすが朴さん直伝の味! 味わい深い珠玉の料理
韓国料理とくればやっぱり肉は外せません。「サムギョプサル」もいいけどせっかくだからあまり馴染みのない「上ツラミ」をいただきます。ツラミは牛の頬から頭の部分で、一頭で1kg前後しか取れない希少部位。これをサッと焼いて自家製タレを絡めます。このタレが甘辛でとっても美味。さすが朴さん直伝レシピです。
おすすめは蒸したキャベツにのせること。添えてある特製のタレを肉に絡めてキャベツにのせて巻いていただきます。やわらかなキャベツの葉が肉とタレと一緒に喉を通ると至福の瞬間が訪れます。肉をのせるのは「エゴマの葉」や「サンチュ」だけにあらず!
韓国では日常的に家にある「トンダペクス」。いったい何かというと蒸し鶏です。秘伝のタレがあるわけでも、高級鶏でもない、どこでも手に入る鶏肉を蒸したものだそう。しかしこれがなぜかおいしい。山崎さんが韓国に行った時に入った食堂でこの料理を知り、あまりにおいしかったので完璧に再現したそうです。唐辛子の入った酢味噌の「チョジャン」というタレか塩をつけていただきます。タネも仕掛けもありませんが、騙されたと思ってぜひトライして! きっとリピートします。
やっぱり最高! あの参鶏湯が一人でも食べられるなんて!
〆には「わかめスープそうめん(580円)」や「ピビンパ玉子のせ(780円)」など魅力的なものもあるのですが、やっぱり「参鶏湯」は食べたい! 丸鶏にもち米を詰めて、棗、ニンニク、高麗人参を入れた水で煮込み、塩と胡椒で味を調え、仕上げにクコの実、ネギ、錦糸玉子を散らした「韓味一の参鶏湯」は唯一無二!
丸鶏の1/4サイズながら繊細で体に優しいスープで煮込んだ鶏はしっとりとやわらか。それは丸鶏で仕込んだものをカットしているからなんです。モッチモチのもち米はスープにとろみをつけ、うまみを逃すことなくいただけます。何度でも食べたくなる忘れ難いあの味を、手軽に食べられるなんてうれしい限り!
コロナ禍以前は毎年3〜4回韓国を訪れ、現地の味や食器、インテリアを仕入れてきた山崎さん。こちらの照明や壁掛けのアンティークの時計など韓国さながらの雰囲気を醸し出しています。コロナ禍でも食の情報は常にキャッチしていたそうで、これから新メニューも登場するそうです。今までにない韓国料理の立ち飲み酒場、ぜひ足を運んでみて!
【本日のお会計】
■食事
・キムチになる前のキムチ 380円
・海鮮チヂミ 680円
・上ツラミ 780円
・包み蒸しキャベツ 280円
・トンダペクス 820円
・参鶏湯 980円
■ドリンク
・ミルコ 280円
・マッコリ(ボクスンドガ 赤)グラス 680円
合計 4,880円