〈サク呑み酒場〉

今夜どう? 軽〜く、一杯。もう一杯。

イマドキの酒場情報をお届けする当連載。今回は、今年5月オープンした、京都駅近くの「京都駅前酒場 聚楽第」を、食べロググルメ著名人の笹岡隆甫さんにお教えいただいた。

教えてくれる人

笹岡 隆甫

1974年京都生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。舞台芸術としてのいけばなの可能性を追求し、日本-スイス 国交樹立150周年記念式典をはじめ、海外での公式行事でも、いけばなパフォーマンスを披露。2016年には、G7伊勢志摩サミットの会場装花を担当した。主著に『いけばな―知性で愛でる日本の美―』(新潮新書)。

佐々木酒造のプロデュース

京都駅から北へ徒歩約3分。東本願寺すぐのところにある「京都駅前酒場 聚楽第」は、創業明治26年の佐々木酒造がプロデュースしている日本酒居酒屋。今年5月末にオープンしたばかりだ。

京都・西陣、二条城の近くにある佐々木酒造は、俳優佐々木蔵之介さんのご実家として知られているが、洛中で唯一日本酒を造り続けている蔵。30年ほど前に誕生した人気銘柄「聚楽第」の名前そのままに、気楽に日本酒が味わえる一軒として「京都駅前酒場 聚楽第」は誕生したという。

七条通沿いにある同店。杉玉が目印

町家をリノベーションした趣ある店内は、カウンター席のほか、テーブル席、掘りごたつ席も。30名までの個室もあり、宴会も可能だ。一人でも、同僚と仕事帰りにも、女子会でもと、数々のシーンに対応でき、とても使い勝手のよい造りとなっている。

1階のテーブル席
2階の堀りごたつ席

日本酒は酒造プロデュース店ならではの品揃え! 佐々木酒造の日本酒だけで17種あり、オリジナル銘柄の「聚楽第」もあるそう。利き酒セットもあり、いろんな種類を味比べできると好評だ。お酒の弱い人向けに、日本酒を使ったここでしか味わえないカクテルもスタンバイ。

店名と同じ銘柄「聚楽第」はフルラインアップ
 

笹岡さん

佐々木酒造の佐々木晃社長の紹介で訪れました。ここでしかない佐々木酒造の日本酒がいただけます。

いただけるお料理やお酒はこちら!

宴会向けのコースもあるが、好みの料理をメニューから選ぶのも。日本酒の肴、直送鮮魚、和牛などメニューはバリエーション豊か。特に、京鴨、京湯葉、京そばに力を注いでおり、笹岡さんのおすすめも京都らしいメニューが満載だ。

日替わりのお通しは、ごま豆腐、湯葉と九条ネギの卯の花、蛇の目模様のちょこに入った日本酒。日本酒は、米の旨みをダイレクトに感じられる「聚楽菊純米」。

お通し 390円
 

笹岡さん

お通しにも日本酒が入っているのはユニーク。

そして看板の京鴨メニューから。宇治市にある山城農産の京鴨は、安心・安全にこだわった環境で生産された合鴨。程よく加熱されたロースは、赤身と脂身のバランスが良く、風味の良さを実感できる。柚子胡椒で。

京鴨ロースト 1,639円

京鴨ロースのスライスを和だしでしゃぶしゃぶ。柚子胡椒や酢橘でいただけば、噛みしめるほどに鴨の旨みを実感できる。たっぷり野菜のほか、つくねや湯葉も味わえ、京鴨を満喫できる。〆におすすめは京そば。創業110年、中ト杉本製麺所のもので、鴨の出汁をたっぷり吸ったそばは必食のおいしさ。

京鴨と湯葉のしゃぶしゃぶ 2,948円(注文は2人前から)
〆の京そば 649円
 

笹岡さん

鴨鍋と〆のおそばは外せないおいしさ!

充実のカクテルの中から、店オリジナルの飲みやすい一杯もおすすめ。佐々木酒造の、高知県産柚子を使った「古都のリキュール 柚子」とビールを合わせた。

古都の柚子ビア 759円
 

笹岡さん

柚子のリキュールが爽やかです。