サフォーク種のホゲットが食べられる「MATAKANA」
麻布十番駅から徒歩約4分。東麻布の閑静な住宅街にある「MATAKANA」は、ニュージーランド産の羊肉料理と、ワインが堪能できる店。日本ではあまり流通していないサフォーク種のホゲットを炭火焼き、煮込み、パイ包みなどで提供。炭火で焼くスプリングラムチョップは、なんと1本500円とリーズナブルだ。
ホゲットという言葉に馴染みのない人もいるかも知れないが、ホゲットとは生後1年~2年未満の羊の総称。ラムよりも肉の味が濃く、マトンよりも肉が柔らかく食べやすい。
なお同店の羊は、ニュージーランド南島クライストチャーチに本社を構えるニュージーランド最大の輸出業者「アンズコフーズグループ」の元日本支社代表の金城誠さんの目利きで仕入れている。そのため日本では流通の少ない純血サフォーク種のホゲットや、スプリングラムも肉質が良いのが特徴だ。
炭火で焼いたスプリングラムチョップが1本500円
この店でStarterから頼むとしたら、「スプリングラムチョップの炭火焼き」は外せない。スプリングラムとは、ニュージーランドの春から初夏の牧草を食べた生後12か月未満の仔羊の肉。芽吹き時の栄養価が高い草を食べた羊は、味にクセがなく肉もソフトで特有の臭みもほとんど感じない。
最近はスプリングラムチョップを提供する店も増えているが、1本500円でこの良質なラムはなかなかお目にかかれない。満足のいくお値打ち価格だ。
「スプリングラムチョップ」には、フォークとナイフも用意されているが、ここは直に手でもって、ワイルドにカブリついてほしい。すると肉の柔らかさに驚くだろう。スモーキーな香りとともに肉、本来の味を楽しむのは2口目までにしておこう。3口目は添えてあるグリーン ペッパーコーン マスタードをのせて口に運ぶと、プチプチした食感がプラスされ、粒が弾けたときにかすかにピリッと感じる刺激が癖になる。
1ピースからオーダー可能な「NZ産オイスター」
ニュージーランドといえば海の幸にも注目したい。「NZ産オイスター」(600円)は1ピースからオーダーできる。ニュージーランドのオイスターは小ぶりではあるが、身がぷっくり膨らんでプリプリだ。このままチュルッといってもいいのだが、お好みでレモン、またはビネガーをかけるのもいいだろう。一口で頬張ると、ジワーと濃くて甘いミルキーな味が口の中に広がる。
ワインは南島のネルソンで醸造された「Neudorf“Tiritiri”」(ボトル8,000円)がおすすめ。エレガントなシャルドネは、樽の香りとともにほどよい酸味が生のオイスターと合う。何個も食べられそうだが、次にメインのホゲットの炭火焼きが控えている。ここはほどほどにして、次の料理に移ろう。