日本橋に焼鳥の新星現る!

こちらのビルに入っているのは人気店ばかり

「日本橋高島屋」の裏手にあるビルの8階にオープンした「TORI8」。はて?何と読めばよいのやらと悩んでしまう店名は「トリエイト」と読みます。こちら、今年の3月にオープンするやいなやあっという間に食べログ3.50を超え、現在も(2024年9月)3.83という高い点数を維持しているのです。

17時半と20時半の2部制で一斉スタート

優しい色調の店内に8席が用意され、L字形のカウンターはコーナーを使うと3〜4名でも利用できるとあっておひとりさまからグループまで客層はさまざま。程よい間隔は和やかな雰囲気を作り、いつしか全員で和気藹々ムードになることも。

自家製のフレーバーオイル

席に着くと焼き台の上に調味料らしき液体が入っているグラスが並んでいます。どうにも気になるので問うと「フレーバーオイルです。香りづけに使います」と話すのは店主の松山 陽さん。

炭は酸素が入る隙間を作りながら敷き詰める

「鶏肉自体に香りをつけるというより、鶏肉に塗ったフレーバーオイルが炭に落ちて出る煙をまとわせるために使っています。オイルをつけて焼き、落ちた油でおいしくなった煙を鶏肉に吸わせるというイメージです」と松山さん。適正な温度と適正な灰がかぶった状態の炭に、いかにおいしい油を落とすかで焼き上がりの食感と香りが変わるそう。

「好き嫌いがあるようなハーブ系は作りません」

松山さんが料理の世界に入ったのは27歳後半。20歳頃から料理するのも食べ歩きも好きで、特に焼鳥は好物だったそう。「もっと追求して、もっとおいしい焼鳥を作って人生を賭けよう!」と会社員を辞め、大衆焼鳥店と高級焼鳥店でそれぞれ3年、経営と料理の両面を学びこちらへ。修業先で酒やオイルを塗って焼いていたことからヒントを得て、“フレーバーオイルで香りづけした焼鳥”で勝負に挑みました。初めは2〜3種類でしたが今では鶏油を含めて鳥ぶし醤油、3〜4種類の山椒ミックスといった和風のものや、バジルとレモングラスとレモンの皮とレモンバーベナ、トリュフといった洋風のものまで9種類を部位や調理法によって使い分けています。