グルメ識者と食べログマガジン編集部おすすめの冷たい麺を一挙ご紹介します。Part2は中華麺や冷麺を集めました!

1. ゴマダレが絡むモチモチ食感のサラダ麺

中国料理「花梨」

写真:溝口智彦

フードジャーナリスト・東龍さんの推し麺は中国料理「花梨」の「冷やしサラダ和え麺」(3,605円)です。使用するのは、指定の製麺所に特注したちぢれ麺130g。温かい麺料理に使う中華麺より太さがあり、和え麺でもタレがしっかり絡むよう縮れていて、食べやすいよう麺の長さも短くなっています。

写真:溝口智彦

一口目からガツンとゴマの濃厚な味わいが広がる「冷やしサラダ和え麺」は、麺と同量にも思える多彩な食材たちが口の中でさまざまなハーモニーを奏でます。最初はゴマダレの甘さが絡むツルッとモチモチ食感の麺に舌鼓を打ち、その後夏野菜のみずみずしい味わいが波打つように変化しながら口の中に広がっています。蒸し鶏や揚げワンタンの食感を楽しんでいると、後から青紫蘇の香りとラディッシュリーフ由来のナチュラルな辛さ、最後に一味の利いたピリリと爽快なラー油の辛さが。暑い時期でも食欲をそそる味わいと栄養価の高さを誇り、ついつい箸が進んでしまいます。

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2. 爽やかな酸味のスープで涼しく

中国料理 新北京

こちらも東龍さんがおすすめする「山の上ホテル」内の中国料理「新北京」。創業時からいまなお提供され続けているのが「中国古来のスタミナ冷麺(ツールー麺)」です。中国語では「醋滷麺」と表記され、直訳すると酢で煮込んだ麺という意味になります。

「中国古来のスタミナ冷麺(ツールー麺)」2,600円 写真:佐藤潮

スープは冷たすぎないちょうど良い涼やかさで、じんわりと五臓六腑に染み渡る滋味。使われているマルカン酢は角がなく丸みがあるお酢のため、ツンとした酸味ではなく後味がピュアな爽快さで、スープを完飲してしまう人もいることに納得です。

ツルッと喉越しの良い麺に、ニンニク不使用ながらも豚ひき肉とニラのスタミナ食コンビが主役となり食べ応えをもたらし、ほのかに山椒の清涼感が鼻を抜けます。プリッとしたエビもスープや豚ひき肉によく合うので、スープに浸しながらいただきたいですね。

写真:佐藤潮

さらに料理長おすすめは、途中で自家製ラー油を垂らし、味変する食べ方です。唐辛子パウダーと鷹の爪を油で煮詰めた自家製ラー油は、鋭い辛さではなくじんわりと広がる穏やかな辛さとコクが感じられます。お好みの量のラー油を垂らし、よりスタミナ要素を高めるのも良さそうです。

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3. 2種類のタレから選んでいただく美しい翡翠麺

中国料理 驊騮

東龍さんがおすすめする3軒目は「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」の最上階にある中国料理「驊騮(カリュウ)」です。“推し麺”の夏季限定「特選海鮮盛り 冷やし翡翠(ひすい)麺」(4,300円)は9月18日まで提供されます。

大きな窓からは海が見える 写真:千葉英里

中国では翡翠は「東洋の宝石」と称されるほど大変縁起が良いとされており、繁栄と成功の象徴とされています。この縁起の良い翡翠を模して作られた麺には、お客様にも幸運になって欲しいという願いが込められているのだそう。麺の美しい緑色は、ほうれん草が練りこまれています。

写真:千葉英里

麺に合わせるタレは2種類から選べます。柚子醤油と柚子胡麻醤油で、どちらも宮崎産の柚子から自家製の柚子酢をベースにタレを作っています。麺を少しずつ取って、つけながらでも良いし、冷やし中華のように麺の器にタレを回しかけて食べても良いそうです。

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4. 伝説の担々麺が冷やしになって登場

彬龍華 66

食べロググルメ著名人・山本憲資さんが教えてくれたのは五反田の「彬龍華 66」。いま食通のあいだで話題を集めているそうです。五反田界隈をはじめ、都内でも圧倒的知名度を誇る「ヤザワミート」が手がける肉中華、というだけでもニュース性は十分ですが、かつて美食好きを唸らせた“日本で一番有名な裏メニュー”が味わえる、と聞けばさらに興味がそそられます。

写真:片桐圭

「冷やし担々麺」2,000円。これが、伝説の“担々麺”の最新作です。スープのベースには白味噌を使い、ひき肉は肉がジューシーで甘みのある岩中豚を使用。半年間熟成させたラー油と粉末状の青山椒でキレのよい辛みを添えており、夏バテ気味のときでも体が欲するおいしさです。

コシのある特製香港麺と肉味噌、スープを絡めてすすれば、爽やかな辛さがやみつきに! 写真:片桐圭

塩分濃度を抑えているとは思えないほど、輪郭の際立った濃厚な味わい。白味噌のまろやかさ、ラー油の芳醇な風味、あらびき肉味噌の旨味が一体になります。創意工夫によって生まれ、ふたたび復活した元祖の味を求めて、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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