〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載！
昆布と麺 喜一（京都・西陣）
2023年5月、京福電気鉄道北野線・北野白梅町駅から徒歩約15分のところにオープンした「昆布と麺 喜一」は、創業明治35年の老舗昆布専門店「五辻の昆布」が手がけるラーメン店です。
「五辻の昆布」代表の久世章斗氏は、慢性的な昆布の不漁や物価高騰などで昆布離れが進む中“昆布の価値を再認識してもらいたい”との思いから「昆布らぁめん」を考案。親交のあった東京のミシュラン一つ星「銀座 八五」の松村康史氏からラーメンのノウハウを学び、京都「らぁ麺 とうひち」の袖岡哲也氏、「京都ブライトンホテル」料理長の西稔史氏の監修を受け、完成度を高めた渾身の一杯を作り上げました。
スープには、昆布をはじめとする素材の旨味を最大限に引き出すために、逆浸透膜浄水装置で生成した硬度ゼロの超軟水を使用。真昆布、羅臼昆布、利尻昆布の3種類をその時々で微妙に配合を変えながらブレンドし、店頭で極薄に削った枕崎産の鰹節、魚介、するめ、貝、木の実、ドライフルーツ、椎茸、ドライトマト、茶葉から水出しでスープを取り、塩分調整を行っています。醤油などのかえしは使わず、豚や鶏などの動物系スープや香味油も不使用。
昆布のミネラルや食物繊維をはじめとする栄養がたっぷり溶け出したスープは体にも優しく、8割以上の方がスープを飲み干しているのだとか。
麺は「らぁ麺 とうひち」に特注した自家製麺を使用。北海道産一等粉「春よ恋」を主体にした全粒粉麺で、そばとラーメンの間のような味わいに仕上げています。チャーシューは朝引きの国産若鶏胸肉をだし塩につけ低温調理で仕上げ、竹の子はだしで軽く炊き込み薄味に。また、油の代わりにお揚げを軽く炙って入れることでコクをプラスしています。
店舗でいただけるのは、昆布らぁめんのコースの一択。利尻昆布、真昆布、羅臼昆布の3種類の水だしの飲み比べや、目の前で削られるおぼろ昆布の試食のあと「昆布らぁめん」と、昆布だしで炊いたご飯に五辻の昆布佃煮をのせたミニおむすびがいただけます。お値段は“いいこぶ”の語呂にちなんで、1,152円＋ワンコンブ制（※1F本店「五辻の昆布」で一人あたり一つ以上の商品購入が条件）となっています。
時間は11:00、12:00、13:00の3部制で各回限定10食。「昆布と麺 喜一」ホームページのフォームからの完全予約制となっているので、早めに予約をした上でじっくり味わってみたいですね。
長さ6mのトチノキを使用した圧巻の一枚板カウンターと、コンクリート打ちっぱなしの壁に囲まれた店内は、ラーメン店とは思えないスタイリッシュな空間。場所は「五辻の昆布」本店の2Fで、正面横の入口からの入店となります。
昆布の良さを知ってほしいという代表の熱き思いから生まれた昆布らぁめんのコース。老舗の昆布を使用した新たなラーメンは、京都らしさも抜群です。
食べログレビュアーのコメント
『二階に上がると見事な一枚板のカウンターが伸び、スタイリッシュな空間が広がります！コレは驚き！
そして昆布専門店ならではの、昆布のプレゼンが始まります。
昆布の香りを知り、水だしの昆布水の飲み比べをします。
利尻昆布、真昆布、羅臼昆布と旨みの強弱やバランスが少しずつ異なり面白い！！
次はおぼろ昆布ととろろ昆布の違いを学び、削りたてのおぼろ昆布をいただく。
旨味の強い真昆布はそのままでも立派な酒のアテ。削りたては口溶けが滑らか。
そしてメインの昆布らーめんが登場。
水出しの昆布出汁を使用し、豚も醤油も鶏も使わずに、昆布と水と塩分調整だけで仕上げたスープ！
カエシには3種の昆布、あたりめ、うるめ、さば、ドライフルーツ、ドライトマト、茶葉など昆布の旨味を活かす食材を。昆布の削り方や出汁をとるタイミングで調整した繊細な味なのです。
脂は一切使用せず、唯一油揚げが入っているだけのサッパリとした仕上がりで、ラーメンというよりもうどんに近い、不思議ならーめん。
柚子皮でさらにサッパリと良い香り。後半は削りたてのおぼろ昆布を追い昆布して「旨味の味変」！！
ちなみにおぼろ昆布はお代わり自由。
しかもらーめんだけでなく、昆布だしで炊いた昆布むすびと松茸昆布、昆布のおつまみ「まるこん」まで添えてくれています。
圧倒的昆布体験。
これで1,152円（イイコブ）ならお得すぎる！
西陣観光のコースに入れてみてはどうでしょう？』（マッハのオススメごはんさん）
『昆布の老舗だけに昆布出汁の旨さはハンパない。具の筍も上品な味で、麺は和蕎麦感の有る全粒粉の細麺。佃煮昆布を乗せた一口おむすびを頂き、残ったスープにおぼろ昆布を入れてフィニッシュ。約40分をかけて昆布出汁ラーメンを頂きました。１日30食限定との事なので早目の予約が必要だと思います。ご馳走様でした』（begin5298さん）
※価格はすべて税込
