とことん正直な表示で、消費者に選択を委ねる

ショーケースや棚を眺めると目に留まるのが、商品ごとのプライスカードに表示されたアイコン。使用・不使用素材だけでなく「bio○%」と、オーガニック素材の使用率までアイコンで表示されていて、とてもわかりやすい。
「オーガニックを謳っていても、実際にどれだけ使われているかわからないでしょう。ですからうちではパーセントで表示して、お客様に選択していただけるようにしています」

また、製造する側も逃げ道を作らないことが、企業全体としてのサステナブルな体制づくりにベストな選択なのだそう。
基準は「大切な人に食べさせられるかどうか」

「人工的な色素を使って鮮やかな色をつけたり、乳化起泡剤でふんわり柔らかく仕上げたりすることはいくらでもできます。でもそれを、自分の子供や大切な人、愛する人に食べさせられるかと考えると、一切使いたくないという結論になります。それはお客様に対しても同じです」
そうした思いによる取り組みは、最近ではお菓子作りだけに限らず、食全体、さらにライフスタイル全体へ、ジャンルを拡大中。福岡の本店や広島の一部店舗、公式オンラインショップでは、すでに自然栽培の野菜やグロッサリーの販売も行っている。今後はコスメなどの展開も考えているそうだ。

「shodai bio nature」との出会いをきっかけに、自分にもできることを考えた人に向けては、「まず食べ物の正体を知ることから始めましょう」と小代さん。
「自分が口にしている食べ物には、何が入っているのか。どこから来ているのか。なぜ綺麗な色のまま長持ちするのか? そういうことを意識して、考えてみる。買い物をするときには、原材料表示をチェックする。消費者が賢明になって体に優しいものを選ぶことで、地球の環境も自ずと良くなります。それと、オーガニックな食事や生活ができなかったときも、自分を責めないこと。難しく考えず、できることからでいいんです」
いつもの買い物、いつもの食事の中でも、未来のために変えていけることはありそうだ。
※価格はすべて税込
※本記事は取材日(2021年7月20日)時点の情報をもとに作成しています。
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文:當間優子 撮影:大谷次郎