専門店のプライドにかけて、焼きたてのタルト生地で作る!

「伊豆の国umamiトマトのタルト」(ホール5,040円、1ピース テイクアウト630円、イートイン642円)

おいしいものを提供するという点ではタルト生地もしかり。こちらではその日に焼いた生地はその日に売り切って、保存はしないと決めています。

一般的に、ケーキには生地だけでもタルト、スポンジ、クッキー、サブレと焼くものがたくさんあります。そのため、多くの種類のケーキを扱うパティスリーでは、店によってはタルト生地のように日持ちするものは冷凍保存し、必要になったらドレッセ(フルーツなどを盛り付けること)だけして販売することも。しかしながら冷凍すると水分が抜けてしまいサクサク感と風味がまったくの別物となってしまうそう。

この4つのタルトに3種類のタルト生地が使われている

のせる食材とクリーム、トータルの味を考えてタルト生地を変えています。ベースは基本の「ブリゼ」「サブレ」「シュクレ」「フォンセ」の4種類。そこにココアやトマトペーストを加えたり、ホールの大きさによってタルト生地の占める割合が違ったりしてくるので、底や側面の厚さまで変えるこだわりよう。ここまでするから記憶に残るタルトが作れるのでしょう。

お店の奥にあるイートインスペース

「私たちが目指すのは作りたての味を食べていただくことなのです。そのために食材はおいしい状態であることを見極めて使用し、生地はその日に売り切る分だけ焼きます。焼きたてのタルト生地に、おいしくしたフルーツをのせているのです」と五條さん。食材以外はすべてお店で手作りしています。

頭文字の「A」と「S」と「G」を形にしたロゴも可愛い!

こんなに完璧なタルトを作っておきながら、「まだまだです。同じ粉や水を使っても気温や湿度、職人の体温や体調によって味も食感も変わってしまうのです」と語る五條さん。常に未完であり、日々反省し、究め続けるのだそう。見た目は同じでも来年、再来年と、きっとどんどんおいしくなっていくに違いない!

※価格はすべて税抜です。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部地域で飲食店に営業自粛・時間短縮要請がでています。各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いします。

取材・文:高橋綾子
撮影:三好宣弘(RELATION)