専門店のプライドにかけて、焼きたてのタルト生地で作る!
おいしいものを提供するという点ではタルト生地もしかり。こちらではその日に焼いた生地はその日に売り切って、保存はしないと決めています。
一般的に、ケーキには生地だけでもタルト、スポンジ、クッキー、サブレと焼くものがたくさんあります。そのため、多くの種類のケーキを扱うパティスリーでは、店によってはタルト生地のように日持ちするものは冷凍保存し、必要になったらドレッセ(フルーツなどを盛り付けること)だけして販売することも。しかしながら冷凍すると水分が抜けてしまいサクサク感と風味がまったくの別物となってしまうそう。
のせる食材とクリーム、トータルの味を考えてタルト生地を変えています。ベースは基本の「ブリゼ」「サブレ」「シュクレ」「フォンセ」の4種類。そこにココアやトマトペーストを加えたり、ホールの大きさによってタルト生地の占める割合が違ったりしてくるので、底や側面の厚さまで変えるこだわりよう。ここまでするから記憶に残るタルトが作れるのでしょう。
「私たちが目指すのは作りたての味を食べていただくことなのです。そのために食材はおいしい状態であることを見極めて使用し、生地はその日に売り切る分だけ焼きます。焼きたてのタルト生地に、おいしくしたフルーツをのせているのです」と五條さん。食材以外はすべてお店で手作りしています。
こんなに完璧なタルトを作っておきながら、「まだまだです。同じ粉や水を使っても気温や湿度、職人の体温や体調によって味も食感も変わってしまうのです」と語る五條さん。常に未完であり、日々反省し、究め続けるのだそう。見た目は同じでも来年、再来年と、きっとどんどんおいしくなっていくに違いない!
※価格はすべて税抜です。
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