〈2023 食通が惚れた店〉

コロナ禍の制限もなくなり、みんなが日常を取り戻しつつ生活してきた2023年。イベントも復活し、飲食業界も賑わいを取り戻しています。

そんな2023年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめのお取り寄せ」をうかがいました。

今回は20年以上編集・ライター業に従事されている猫田しげるさんにお答えいただきます。

教えてくれる人

猫田しげる
20年以上、グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。各地を転々とした挙句、現在は関西在住。「FRIDAYデジタル」「あまから手帖」「旅の手帖」(手帖好き?)などで記事執筆。めったに更新しない猫田しげるの食ブログ 「クセの強い店が好きだ!」。

2023年のベストフード

Q. 2023年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 「鮨 文也」の「鮨おまかせコース 11000」です

hitomi1112
出典:hitomi1112さん

12,100円で21品。煮ダコに始まり、お造り10貫、鯖寿司、アワビ肝・ズワイガニ・トロ・イクラの海鮮丼、ミルフィーユ状の海鮮巻……と、男性でも「ギブアップ……」となる圧巻のボリューム。

ぎんじろう☆彡
出典:ぎんじろう☆彡さん

寿司ネタも大きく、握りも美しい。目の前でチャキチャキと動く仕事ぶりもパフォーマンスの一種です。なんと店主の鈴木さんは元ボクサーで、韓国や香港など海外で人気寿司店を営んでいたという異色の経歴。「ボクサー経験は寿司に活きてますか?」と聞いたら「フットワークの機敏さぐらいかな」と笑っていました。

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2023年に食べた〈2,000円以内のプチプライスで食べられる料理〉を教えてください

A. 「ポーヨネン」の「ポロ リモネッロ」900円です

写真:猫田しげるさん

2019年オープン、築100年ほどの町家を改装したカフェ。町家なのにフィンランド料理というギャップ。そして店主えみぞうさんがめちゃめちゃ気さくで、誰でもすぐに友達になれそうなキャラ! フィンランドにハマって通ううちに「雑貨とカフェの店をやろう」と思ったのだそう。

「ポロ リモネッロ」はレモンのカルボナーラパスタで、ヘルシンキのレストランの人気メニュー。現地の味に忠実に、2.2mmの極太パスタで、レモンとヨーグルト、生クリーム、唐辛子などを利かせてターメリックで黄色く色づけしています。

コシがあるパスタに、レモンの酸味と香りを感じるクリームソースが絡んで、これまで食べたことのない異国の味のカルボナーラ。えみぞうさん、「気を抜くとパスタの量間違えちゃうんですよ」と、たまにドカ盛りで出してきます(笑)。

2023年のお取り寄せグルメ

Q. 2023年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「金田屋」の「落花生の生カステラ」です

写真:店舗から

千葉県で創業百三十余年の割烹「金田屋」が作る生カステラ。定番は黒豆カステラでこれも絶品ですが、名産の落花生を使って2016年に発売した生カステラがまた違ったおいしさ。ふっくら炊き上げた落花生がゴロゴロ入って、生地はカステラというよりしっとりしたケーキのよう。

落花生のホクッとした噛み応えがクセになり、もう一切れ、もう一切れ…とどんどん食べちゃいます。結構大きいのに1,296円と手頃価格で、手土産にも良いです。

購入方法:金田屋 公式オンラインショップにて

※価格はすべて税込です。
※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

文:猫田しげる、食べログマガジン編集部