進化し続ける類いまれなる料理の世界
本田:将来は、どういう風になりたい?
鈴木:全然わかんないです。特に決めてない。今しっかりやっていれば、勝手に、この先良くなるって思っています。いつかは移転することも視野に入れています。
本田:それは楽しみだね。どんな感じにしたいの?
鈴木:今と同じ感じになると思います。シンプルで、自分が思う“お客さんに来てほしい”店。理想はあるので、お金を貯めてやりたいなとは思っています。
本田:ずっとそういう志でやっていたのが今になっている。好きだからやっているんでしょ。
鈴木:快感があるからですよね。これだけ毎日毎日考えて、試作して、駄目で、なんだこれってというところから形ができ上がるんです。自分だけの形が。それができたときの快感は、もう、やばいですよ。
本田:なんだこれって感じなの、最初は?
鈴木:本当に訳わからない着地をするんですよ。スタッフですら、食べられないぐらいのを作るんです。でも、無いものを作るってそういうことですよね。アイディアを出すのは当たり前。それよりバランス感覚がすごく重要。どんなにおもしろい食材の組み合わせでも、バランスがとれていなければどうでもいい。
本田:今日食べたスッポン料理も、あの組み合わせでバランス取っている。
鈴木:あのスッポン料理は絶対どこにもないです。最初はめちゃくちゃだったけど、何とかちゃんと着地した。そういう料理を出していきたいですね。
本田:おもしろいね。めちゃくちゃからここまで落とし込んでいく。今後も楽しみにしているんで。話が聞けて良かった!
鈴木:ほんと食べてもらいたかったんで、それだけでありがたいです。ありがとうございます。