〈これが推し麺！〉

ラーメン、そば、うどん、焼きそば、パスタ、ビーフン、冷麺など、日本人は麺類が大好き！ そんな麺類の中から、「これぞ！」というお気に入りの“推し麺”をご紹介。そのこだわりの材料や作り方、深い味わいの秘密に迫る。

今回訪れたのは、食べロググルメ著名人・山本憲資さんがおすすめする「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 池袋店」。ミシュランガイド掲載店の3号店で味わう、貝出汁たっぷりのつけ蕎麦をご紹介。

教えてくれる人

山本 憲資

Sumally Founder&CEO。1981年生まれ。大学卒業後、広告代理店を経て雑誌『GQ JAPAN』の編集者に。テック系からライフスタイル、ファッションまで幅広いジャンルの企画を担当。コンデナストを退職後、自ら起業、現在に至る。スマホ収納サービス『サマリーポケット』が好評。食だけでなく、アートやクラシック音楽への造詣も深い。

ホテルの1階に誕生した名店の3号店

東京のターミナル駅として、都心と都内西北部を繋ぐ池袋。大手チェーンから小さな個人店まで飲食店も無数に存在し、ガチ中華をはじめとする穴場な店が点在するユニークな街だ。

その一角にある「アパホテル〈池袋駅北口〉」の1階に話題のラーメン店が誕生した。大田区・雑色の本店に次いで、東京では2店舗目、福岡店を加えれば3号店となる「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 池袋店」だ。

「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 東京本店」は2019年のオープン当初、ラーメン界にちょっとしたブームを巻き起こした。今もその人気は衰えていないが、大田区の雑色という場所柄、アクセスへのハードルが高いと感じている人は少なくないはず。

それがアクセスのいい池袋駅近くにオープンしたとなれば注目が集まるのは必至だ。ホテルの中という立地もあって、内装はスタイリッシュでモダン、ゆったりと席の間隔をとったレイアウトで女性一人でも入りやすい雰囲気がうれしい。

「食べログ ラーメン TOKYO 百名店」にも選出。新しいジャンルを確立したラーメン店

いつかは飲んだ後の〆に食べられる場所で店を出したい。店主の岩田裕之さんはそう考えていたという。今回はそれが実現し、満を持しての池袋出店となった。

池袋店の店長を務めるのは、福岡店を立ち上げから手掛けた神谷さん。本店の味を引き継ぐと共に、ここでは神谷さんのこだわりも生かされている。

「どうしても国産の小麦を使った麺にこだわりたかった」
その思いは神谷さんが考えるラーメンのおいしさにつながっている。ここでは店の奥に製麺室を造り、国産小麦を使用した自家製麺を打つことにしたという。3種類ある麺はそれぞれ小麦の配合を変え、つけ蕎麦や中華蕎麦など食べ方に合ったおいしさを追求している。