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〈2022 食通が惚れた店〉
新型コロナウイルスによる混乱は続くものの、飲食業界も賑わいを取り戻した2022年。油断のできない状況は続きますが、各店が工夫を凝らし、おいしいものを届けようと努力しています。
そんな2022年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめお取り寄せ」をうかがいました。
今回は、フードパブリシストの高橋綾子さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
高橋 綾子
フードパブリシスト。国内外ファッションブランドのプレスとして従事した中で肥えた“食”へのこだわりは、その後の素晴らしい人々との出会いと相まっていつしか人生そのものに。その間に培った食のデータと人脈を武器に“喜ばれるレストラン”の発掘に勤しむ日々。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。
2022年のベストレストラン
Q. 2022年、最も印象に残った飲食店を教えてください
A. 「ピアットミツ」です
岡村光晃シェフが麻布十番に帰ってきた！と、グルメ好きは誰もが思っていたようで、すぐには予約が取れず友人の予約に半ば強引に便乗したのが6月。イタリア料理らしい豪快でシンプルな盛り付けで一皿ごとのポーションがたっぷり。でも「この体からは想像ができない優しい味だよねってよく言われます」と岡村さんが言うように、味は繊細で食べ疲れすることがない。翌日も朝からお腹が空くのは、塩ではなく素材の出汁で味を構築し、ニンニクなど体に負担のかかる食材をできるだけ使わないようにしているから。岡村さんの料理はまたすぐに食べたくなるんです。
アンダー2,000円のお手軽グルメ
Q. 2022年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください
A. 「山田の鰻」の「らーめん 松」1,800円です
「鰻屋さんのラーメンがおいしいらしいよ」と教えてもらい伺いました。一口で衝撃を受け「食べログマガジンで取材させてほしい」とお願いしてしまったほど、とんでもないおいしさです。頭と骨から出汁を取った鰻のうまみ×白湯のうまみのハイブリッドスープは、唇がプルンプルンになるほど濃厚だけど最後の一滴まで飲み干せるほどサラリとしています。特製の細麺はサクッとした歯ごたえの後にくるツルッとした喉越し。まさにこのスープにこの麺あり！ メニューは謹製麺、鰻骨スープ、薬味、漬卵黄の「梅」、「梅」に刻み鰻蒲焼きと白飯が付いた「竹」、「竹」の白飯の代わりにミニ鰻丼が付いた「松」の3種類。そしてできるだけ炊きたてをと羽釜で少量ずつ炊いた白飯がとてもおいしいので「竹」か「梅」をぜひ味わっていただきたい。どうやらスープにこの白飯を入れて漬卵黄と一緒に食べるのがツウのオススメだそうなので次はトライしてみたいですね。
