〈2022 食通が惚れた店〉

新型コロナウイルスによる混乱は続くものの、飲食業界も賑わいを取り戻した2022年。油断のできない状況は続きますが、各店が工夫を凝らし、おいしいものを届けようと努力しています。

そんな2022年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめお取り寄せ」をうかがいました。

今回は、「東京最高のレストラン」編集長の大木淳夫さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

大木淳夫

「東京最高のレストラン」編集長 
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社入社後、日本初のプロによる唯一の実名評価本「東京最高のレストラン」編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に「キャリア不要の時代 僕が飲食店で成功を続ける理由」(堀江貴文)、「新時代の江戸前鮨がわかる本」(早川光)、「にっぽん氷の図鑑」(原田泉)、「東京とんかつ会議」(山本益博、マッキー牧元、河田剛)、「一食入魂」(小山薫堂)、「いまどき真っ当な料理店」(田中康夫)など。 
好きなジャンルは寿司とフレンチ。現在は、食べログ「グルメ著名人」としても活動中。2018年1月に発足した「日本ガストロノミー協会」理事も務める。最新刊「東京最高のレストラン2023」が12月20日発売。

2022年のベストレストラン

Q. 2022年、最も印象に残った飲食店を教えてください

A. 「アンフィクレス」です

ガレットブルトンヌ
カスベのロール(おまかせコースの一品)   出典:ガレットブルトンヌさん
リドヴォのブリオッシュ包み 出典:みるみんくさん

フランス料理に興味があるなら、この店の洗礼を受けない手はありません。完全ワンオペで、ひたすら熱くフランス料理愛とうんちくを語る、河井健司シェフ改めジャン・ピエール・カワイ室長。この語りを聞きながらクラシカルな料理をいただき、注ぎ惜しみしないワインを飲む。想像の上をいくほどの楽しさです。東京のレストラン文化の奥深さを実感できます。 

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2022年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「浅草ひら山」の「天ぷら」600〜1,100円です

天ぷら
天ぷら   写真:お店から

名店「ほそ川」「小十」で研鑽を積んで独立した平山さん。そばのおいしさはもちろんですが、天ぷらも素晴らしいんです。ああ、天ぷらとは蒸し料理なんだなと実感するほどのジューシーさと香りを堪能できます。

蕎麦
蕎麦   写真:お店から

そしてなぜかこの天ぷら、そばが欲しくなるんです。                                

2022年のお取り寄せ

Q. 2022年に出会った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「佐徳」の「TSURUOKA青菜バター」です

有名料理人であり「クレッソニエール」オーナーの田中彰伯さんが、奥方の実家である山形県鶴岡市の老舗漬物店とタッグを組んで生まれたバターです。私も愛用するよつ葉バターをベースに、山形名物の青菜を混ぜ込んでいて、パンはもちろん、パスタに肉にと食卓で大活躍しています。

※価格は税込です。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:大木淳夫、食べログマガジン編集部