株式会社サマリーFounder&CEOとして活躍し、東京のみならず地方のお店にも造詣が深い山本憲資さん。「愛知県で今行くべきお店を教えてください」とお願いすると、地元で人気のレストランを紹介してくれた。

まるで外国の隠れ家のようなレストラン「CORE do GANA」

大通りから脇に入った細い道に面しており、かわいい外国の隠れ家のような佇まい

名鉄名古屋本線・男川駅から歩いて5分、車なら東名高速・岡崎インターから約3分の場所に店を構える「CORE do GANA」。2020年のオープンから2年だが口コミで新規客を増やしており、確実にリピーターを獲得するシェフの味がさらなる評判を呼んでいる。

経験豊かなシェフと奥様が作り上げた居心地の良い空間

シェフの調理風景も楽しめるオープンキッチン前のカウンター4席と、窓際に配された4人がけのテーブル席が3卓という店内。高い天井やゆとりのある席の配置が、訪れる人の心をのんびりさせてくれる「CORE do GANA」は、オーナーシェフの吉永慎太郎さんがご夫婦2人で営んでいる。

吉永さんは「夫婦2人の好きなもの・良いと思うものを詰め込んだお店です。店内は木のぬくもりや自然を感じられるインテリアや小物でまとめました」と話す。

白壁と木を主とした、落ち着きのあるナチュラルテイストな店内
1フロアながら個室風に使用できる席も用意
 

山本憲資さん

愛知県岡崎市内にあるミシュランガイド掲載店「pantagruelico(パンタグルエリコ)」のシェフが独立されたとお聞きして伺いました。来訪前からとても楽しみにしていたのを覚えています。

山本さんのコメント通り、吉永さんは同市内にあるイタリア料理店「pantagruelico」で6年ほどシェフを務めており、「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重 2019 特別版」でミシュランプレートを獲得している。それ以前の経歴も豊かで、本場イタリアでの修行経験も。

そんな吉永さんが作るひと皿は、どれも地場の食材や生産者の顔がわかる産直の食材にこだわっており、四季や自然が感じられる料理の数々がお店の雰囲気ともマッチしている。

イタリア産ワインが中心の品揃え。常時10種類ほどの栓が開いているので、グラス注文でも選べる楽しみが

吉永さんは大阪のホテルに就職した後、より研鑽を積むためイタリアへ。帰国後は奥様の地元である広島県のレストランでシェフを務めていた。しかし、イタリアでの修行時代に知り合った「pantagruelico」の前オーナーから「ぜひ立ち上げメンバーに」と声をかけられて岡崎市へ移り住んだという経緯を持つ。

オーナーシェフの吉永慎太郎さん。ソムリエの資格もお持ちなので、ぜひワインペアリングの相談も

香りや食感も抜群な前菜に、この後の期待が高まる

前菜には、芳香な風味とまろやかな口溶けがたまらない24ヶ月熟成のパルマ産生ハムを使用することが多い。提供直前にスライスするため、しっとり柔らかで長期熟成を経た脂の香りも際立っている。

この日は、しっかりとした甘味と酸味が特徴のイチゴ「とちおとめ」と水牛のモッツァレラチーズを、オレンジ風味のオリーブオイル、樽で熟成させたアップルビネガーと合わせたものが添えられた。

前菜の「24ヶ月熟成のパルマ産生ハムととちおとめ、水牛のモッツァレラチーズ」
※今回掲載の料理は、おまかせコース(ランチ5,500円、ディナー7,865円)の一例で、時期により内容は異なります
ジューシーなイチゴやモッツァレラチーズが、生ハムの味や香りを口いっぱいに広げてくれる
 

山本憲資さん

コースの前菜として提供されたパルマ産の熟成生ハム。私が訪れたときは野菜との組み合わせでしたが、芳醇な香りや野菜の食感との対比が楽しめました。