キムチも薬味もすべて手作り! 本場スタイルの定食で旅行気分

「プゴク」にセットされるメニューは韓国では定番のものばかり。キムチも薬味も自家製で、それぞれのバランスが考え抜かれたセットだ。

盃のような器で供される。このままゴクッといきたい

プゴクを食べる前にいただきたいのが「大根の水キムチ」。水キムチは野菜や果物を漬け汁に漬け込み、発酵させたもの。同店では、急な血糖値の上昇を抑え、胃に優しい発酵食品として、スープを食べる前にこの水キムチが登場する。

水キムチの汁には赤いキムチの数倍の乳酸菌が入っているのだとか。汁ごといただけば、辛みがなく、まろやかな酸味のある味わいが食欲を刺激してくれる。

左が白菜のキムチ、右がネギのキムチ

自家製キムチはステンレス製ケースに入って、目の前に供される。好きなだけいただけるのは本場スタイル。韓国に旅行経験のある人ならば、思わず懐かしさを覚えるだろう。

キムチは定番の白菜のキムチとネギのキムチの2種類。日本人にも食べやすいように、キムチに使うヤンニョム(合わせ調味料)の辛みやニンニクの量を控えめにしている。

ネギキムチはプゴクに混ぜても好相性。パンチの利いた味わいになる

白菜は一般のキムチと浅漬けの中間を目指したというだけあって、シャキシャキとリズミカルな食感がありつつも、じんわりとヤンニョムの味が白菜に染みている。

ネギキムチはニンニクをまったく使わず、ネギ特有の甘みや辛みを生かしたキムチになっている。ご飯との相性が抜群で、のせて食べれば箸が止まらなくなるおいしさだ。

味変アイテムはご飯にのせて食べてもおいしい

味変アイテムとして提供されているのは、 アミエビ の塩辛とネギ、調味料を合わせたもの。 アミエビ の塩辛は韓国料理には欠かせない調味料の一つ。塩味だけでなく、旨みもしっかりあるのが特徴。少し食べ飽きたかなというタイミングで少量混ぜれば、スープに深みとコクが生まれる。

たっぷり食べて、健康になるスープでヘルシー昼ごはん

スープを入れる淡い青緑色の器はすべて特注している

「たくさん食べて、健康になってもらえればと思います」と高さん。どの料理にも化学調味料は使わず、天然の素材を調味料に利用しながら、食材それぞれの味わいを生かしている。

「たらちゃん」という愛らしい店名は、プゴクをを少しでも多くの人に知ってもらうため、親しみやすい名前にと考えて付けたのだとか。

滋味豊かな味わいのスープは、ガツンとくる味ではないけれど、その旨さがじわじわと体に染みてくる。毎日食べても飽きない。しばらくするとまた食べたくなる。そんな奥深いおいしさに満ちたスープをぜひ経験してほしい。

※本記事は取材日(2022年3月3日)時点の情報をもとに作成しています。※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

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取材・文・撮影:小田中雅子