大規模な再開発にともない、しばらくこの地を離れていた大人たちから再びの注目を集める街・渋谷。だけど、いざ来てみたら食事処に迷ってしまうというケースもしばしば。そんな、“シブヤお久しぶり組”の迷える大人たちのため、「食べログ グルメ著名人」で渋谷区初のCEO(Chief Eat Officer)を務める小宮山雄飛さんに渋谷の新&定番グルメスポットを両方教えてもらっちゃおう! というこの連載。
[新]編16回目となる今回は、人気そうめん専門店の新業態となる「そうめん そそそ 研究室」をご案内します。
【大人の渋谷メシ・新編】第16回「そうめん そそそ 研究室」
今回紹介するのは、今年6月に渋谷ヒカリエにOPENした、そうめん専門店「そうめん そそそ 研究室」。 恵比寿、日比谷にもある「そうめん そそそ」の新たな業態として話題のお店です。
研究室という店名通り、無駄な装飾などが一切ないスタイリッシュでお洒落な店内。
お店に一歩足を踏み入れた瞬間から、自然とこちらも「今日はそうめんと真っ直ぐに向き合うぞ!」というストイックな気持ちになります。
メニューを開くとさらに驚きが! 麺の種類・量・ベースの味付け・調味料トッピング・具材を、すべて自分で決めることができるのです。これが、「研究室」と名乗る理由。どこまでも自分好みのそうめんを、文字通り研究して良いのです。
「さすがにどうしようか迷ってしまう」という人には、お店の人のおすすめや、定番メニュー、さらには渋谷店限定のメニューもあります(結局、さらに迷ってしまいそうですが……笑)。
注文は専用のアプリから。このあたりもハイテクな研究室っぽくて楽しいです。
渋谷のグルメを紹介する連載ですから、まずは渋谷限定のメニューからいってみましょう。ということで、「チーズキーマカレーそうめん」をオーダー。
やってきたのがこちら! 一皿目から、すでに我々が持つそうめんのイメージを軽く超えています。
麺はつるつるの食感が魅力の「赤帯」を使用。キーマカレーの上にたっぷりのチーズ、中央には卵黄がトッピングされています。
黄身を崩して、そうめんと絡めて一口。
キーマカレーソースとチーズ、卵の黄身が混ざり、めちゃくちゃおいしい! ラーメンやスパゲティよりも細いそうめんは、ソースとの絡まりが良いので、料理としての一体感がすごいのです。
糸のように伸びるチーズと、細いそうめんの食感の組み合わせも面白く、これはちょっとした発明のようです(まさに研究室!)。
続いては、スタッフの方おすすめの、香り高さが特徴の「黒帯」143円(ハーフ・1束)そうめんで、ベースを「大葉ジェノベーゼペースト」550円、具に「えび」330円、「粉チーズ」77円、「梅干し」110円、「大葉」66円を。
まるでフレンチのような一皿で、見た目にも楽しいです。
大葉ジェノベーゼソースは濃厚ながらもさっぱりとしていて、これはいくらでも食べられちゃうやつです! 梅干しと大葉で、途中からさらに風味が増すのもポイント。
すっかりそうめんの魅力にハマったところで、いよいよ自分でカスタマイズしてみることに。
麺は、香川県産の小麦粉「さぬきの夢」をブレンドしたもちもちの食感が特徴の、最高級そうめん「金帯」220円(フル・1.5束)をセレクト。ベースのつけつゆを「トマト」550円、調味料に「ごま」33円と小豆島産「ガーリックオイル」110円。 具は「あさり」110円、「鶏チャーシュー」110円に「薬味Set(青ネギ、おろし生姜、ミョウガ)」220円。
こちらが、研究を重ねた(?)結果のオリジナルの組み合わせ。
さすが「金帯」だけあって、麺が黄金色に輝いています! 少し黄色がかっているのは、小豆島産のごま油を使っている証で、小豆島そうめんの特徴です。
薬味は、そうめんと言えば!のネギ・ミョウガ・生姜の定番トリオ。さすがに安心感があります(笑)。
つけつゆは、トマトベースにあさり・鶏肉と、洋風寄りに。
まずは麺だけを味わってみます。さすがブランド小麦粉「さぬきの夢」を使っているだけあって、この細さでもしっかりしたもっちり感と小麦粉の濃い味わいがします。
続いてつゆにつけて一口。
トマトのつゆは甘味と旨味がしっかりあるのですが、そうめんの味が全然負けていないのがすごい! 改めてそうめんのおいしさを感じます。
薬味をのせて、小豆島産のガーリックオイルをかけて、さらなる味変を(オイルが入っているのがビーカーというのがポイント!)。トマトにガーリック、アサリの旨味も加わって、また全然別のおいしさになるのが面白い。
それにしても、どんな食べ方をしてもいけるのは、やはりそうめんそのもののおいしさゆえでしょう。味のバリエーションが無限に広がる、文字通り「研究室」にて、ぜひそうめんの奥深さを体験してみてください!
※価格はすべて税込