お菓子の歴史を語らせたら右に出るものはいない! といっても過言ではない、お菓子の歴史研究家・猫井登先生が、現在のトレンドを追いつつ、そのスイーツについて歴史を教えてくれちゃうという、一度で二度おいしいこの連載。第28回は、ハイレベルなパティスリー&パン屋がひしめく、横浜市青葉区のスイーツスポットを紹介します。

【猫井登のスイーツ探訪28・前編】横浜市青葉区のスイーツショップを巡る(東急田園都市線・藤が丘駅〜青葉台駅)

 

食べログマガジン編集部

今日は横浜市青葉区特集ということですが、スイーツ目線で見るとどんな街なんですか?

 

猫井先生

今日は、青葉区の中でも東急田園都市線・藤が丘駅~青葉台駅周辺を廻ります。この辺りは、高級住宅街ということもあり、ハイレベルなパティスリーやパン屋さんが多く存在するスイーツ激戦区ですね。駅からちょっと離れているお店もあるので、車での探訪がおすすめです。

【1軒め】「ベーカリー アベ

 

食べログマガジン編集部

お、早速パン屋さんが!

 

猫井先生

こちらのお店は朝7:30から営業ですが、狙い目は一番パンが揃う10:00~11:00くらいでしょう。

 

食べログマガジン編集部

店名にはベーカリーとありますが、お店の外にはフランス国旗がありますね。フランスのパンのお店なんですか?

 

猫井先生

こちらのお店はフランスのパンで有名な「ビゴの店」鷺沼店でシェフブーランジェを務められていた阿部将史さんが開いたお店ですからね。ブーランジェリーと言った方がしっくりくるかもしれませんね。ただ一方で、あんパンやメロンパンといった日本人になじみ深いパンも作られているので、親しみやすい店名にされたのではないでしょうか。

 

食べログマガジン編集部

ビゴの店といえばフランスパンで有名なお店ですよね! ということはこちらのパンもハード系が多いんですか?

ベッキオ
出典:ベッキオさん
 

猫井先生

バゲットやバタールなど、ハード系の本格フランスパンが秀逸なのは言うまでもありませんが、クロワッサン生地を使った「パン オ ショコラ」、ミルクフランスにあんことバターを挟んだ「あんバターさんど」など、スイーツ系も秀逸です。

 

食べログマガジン編集部

ひゃあ〜。美しい焼き色!

 

猫井先生

こちらのクロワッサン系のパンは生地の浮きが素晴らしいんですよ! 是非、スパッと切って、断面を眺めてみてください!

「パン オ ショコラ」の断面
 

食べログマガジン編集部

さすが断面マニアの猫井先生! 栗マニアの私としては、「栗のデニッシュ」にも惹かれてしまいます。

「栗のデニッシュ」352円
 

猫井先生

そちらはアーモンドクリームにマロンペーストを合わせたもので、栗がたっぷり入っていますね。栗がお好きならば「栗のミニ食パン」もおすすめですよ! 栗の甘露煮や焼き栗を砕いて生地に練り込んで焼き上げたパンで、ほんのりとした甘みが朝食にもぴったりです。

「栗のミニ食パン」352円

※価格はすべて税込