自家製ベーコンをアクセントにした、野菜のローストとオムレツ

「鳴門レンコンと自家製ベーコンのロースト」1,200円。エシャロットとパセリをのせ、ニンニクで香りをつけたオリーブオイルをかけている。

次の一品は、「鳴門レンコンと自家製ベーコンのロースト」。徳島県の鳴門レンコンは、京都の料亭でも重宝される食材で、粘土質の土壌で栽培されているため生命力が強く、独特の粘りがある。同じく徳島県産の金時豚で作った自家製ベーコンと合わせており、レンコンにもその香りと旨みがしみ込んでいる。

白ワインとよく合うと評判の「青とうがらしのオムレツ」990円。シェリービネガーを煮詰めて作ったトマトソースを添える。

「青とうがらしのオムレツ」は、「ラ・ピッチョリー・ド・ルル」時代に絶大な人気を博していたメニュー。当時から15年の月日を経て、同店で復活を果たした。青とうがらしの爽やかさと自家製ベーコンのコクが絶妙にマッチして、ワインがぐんぐん進む。

このメニューが生まれたのは、池尻さんがフランスのバスク地方についての文献を読んでいたときのこと。その時に目に止まったのが、バスク地方の名産品・青とうがらしをいくつも刺し込んだオムレツだった。そこからヒントを得て、ベーコンと青とうがらしを加えたオムレツを作ったところ、「想像以上においしかった」と池尻さんは話す。