池尻シェフの技術が冴える、伝統のシャルキュトリー
この日、最初に選んだのは池尻さんの代名詞ともいえる「フロマージュ ド テット グリビッシュソース」。豚の頭肉のゼリー寄せのことで、フランスで愛されているシャルキュトリーのひとつである。
1日から2日ほど塩漬けにした豚のミミ、ホホ、タン、コメカミなどを白ワインで煮込み、肉からでたゼラチン質で冷やし固めているのだが、当然ながら塩の打ち方、煮込み具合は部位により異なる。豚の香りや味を引き立てつつ、すべてのバランスが崩れないようひと皿にまとめ上げる手腕が見事だ。
素朴な味わいに、酸味をきかせたグリビッシュソースがよく合う。言うまでもないが、最高の酒の肴。シャンパーニュや白ワインはもちろん、ビールと合わせてもよい。
グラスワインはシャンパーニュ1種に、赤ワイン・白ワインが6種ずつ。ボトルワインも豊富に揃っている。また、ウイスキー、日本酒、焼酎なども用意されており、約100種類の酒のなかから、池尻さんおすすめのペアリングを提案してくれる。定番で攻めるもよし、変化球で冒険するもよしと、楽しみ方は自由自在だ。