〈2019 食通が惚れた店〉

平成から令和へと元号が変わった2019年。外食シーンにおいても、新しい時代の幕開けを感じさせる飲食店や、グルメにまつわるトピックスが盛りだくさん。そこで、グルメ情報を熟知した方々に、2019年に最も感動したお店について教えてもらいました。「2019年のNo.1」「2,000円以下のプチプラグルメ」「2020年の注目店」をそれぞれご紹介します。

 

今回は、年間600軒以上の飲食店を食べ歩く編集者・大崎安芸路さんにお答えいただきました。

教えてくれる人

大崎安芸路
1971年生まれ、広島県出身。制作会社ロースター代表取締役。雑誌、写真集、Web、SNSなど、あらゆるメディアで制作活動をする編集者。女性ファッション誌「Soup.」をはじめとする様々な雑誌の編集長を経て、現在に至る。本業はファッション&ビューティでありながら、年間600軒以上の飲食店を食べ歩く自他認めるグルマン。料理人やオーナーのこだわりやストーリーが感じられる料理が好き。シズル感命。

2019年のNo.1飲食店

Q 2019年に行ったなかで、〈最も感動した飲食店〉はどこですか?

写真:お店から

A 「ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア」です。

今流行りの洗練された雰囲気とは異なりますが、山小屋をイメージしたというアットホームな店内とスタッフが好きです。イノベーティブフュージョン全盛の昨今ですが、こういったお店で華美な装飾なく、おいしい料理をいただくとほっこりします。個人的にはコースよりもアラカルトがおすすめです。

Q そのお店で〈印象に残った一皿〉は?

写真:お店から

A 「鳥取県産黒毛和牛『田村牛』本日の赤身と霜降部位の盛り合わせ」です。

薪窯で焼き上げる「熾火(おきび)焼き」によるスペシャリテ。炭火でじっくり時間をかけてグリルするため、僕はいつもお店に着いたら真っ先にこちらをオーダーします。

 

おいしい牛肉を食べたいときは、焼き肉の有名店ではなく、ここの「田村牛」か、「グルマンディーズ」の「三田牛」を食べに行きます。「田村牛」のおいしさを再認識させてくれたお店です。

 

 

2,000円以下のプチプラグルメ

Q 2019年に行ったなかで、人におすすめしたい〈2,000円以内のプチプライスで食べられる幸せ〉は何ですか?

写真:お店から

A 「ルワンジュ東京」の「オランジェット キャトル」です。

国産オレンジを使った半生タイプのオランジェット。通常の砂糖漬けのドライフルーツのオレンジを使ったオランジェットを想像すると、期待を良い意味で裏切ってくれます。砂糖の甘みやオレンジの苦みよりも先に、みずみずしいオレンジの香りと食感を感じることができます。甘過ぎるチョコレートが苦手な人にもおすすめです。

 

オランジェット キャトル 1,800円(税抜)

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。

 

2020年 注目のお店

Q 2020年、〈注目したい飲食店〉はどこですか?

写真:お店から

A 「鮨 利﨑」です。

僕のホームグラウンド奥渋にできた、今一番勢いのあるお寿司屋さん。毛利さんと塩﨑さんの二人で始めたので「利﨑」。二人とも30歳足らずの若さですが、毛利さんは「鮨幸」(自由が丘)の出身、塩﨑さんは「鮨 りんだ」(目黒)の出身という折り紙付き。2019年にできたばかりとあって、今はかろうじて予約できますが、予約が取れなくなる前に常連になりたいと思った2019年一番のお店。

 

毛利さんが寿司職人になったきっかけでもある、彼の思いの詰まったサヨリの握りはぜひ食べてみてほしい。最新情報では、新店舗を出す予定もあるそうなので、引き続き目が離せません。

 

 

文:大崎安芸路・食べログマガジン編集部