〈2019 食通が惚れた店〉

平成から令和へと元号が変わった2019年。外食シーンにおいても、新しい時代の幕開けを感じさせる飲食店や、グルメにまつわるトピックスが盛りだくさん。そこで、グルメ情報を熟知した方々に、2019年に最も感動したお店について教えてもらいました。「2019年のNo.1」「2,000円以下のプチプラグルメ」「2020年の注目店」をそれぞれご紹介します。

 

今回は、食べロググルメ著名人の大木淳夫さんにお答えいただきました。

教えてくれる人

大木淳夫
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社メディアクリエイティブ1部 部長。日本初のプロによる唯一の実名評価本「東京最高のレストラン」編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に「なんでお店が儲からないのかを僕が解決する」「堀江貴文VS.鮨職人」(共に堀江貴文)、「東京とんかつ会議」(山本益博、マッキー牧元、河田剛)、「一食入魂」(小山薫堂)、「日本一江戸前鮨がわかる本」(早川光)、 「いまどき真っ当な料理店」(田中康夫)など。好きなジャンルは寿司とフレンチ。

2019年のNo.1飲食店

Q 2019年に行ったなかで、〈最も感動した飲食店〉はどこですか?

 ばび蔵
出典: ばび蔵さん

A 「中國菜 四川 雲蓉」です。

家賃が高騰し、ほぼチェーン店しか無い吉祥寺で、これほどのクオリティの中華と出会えるのかという驚き。通常メニューはもちろん、3日前までに要予約の四川伝統のマニアック料理は、食欲と好奇心を刺激してやまない。

Q そのお店で〈印象に残った一皿〉は?

撮影:大木淳夫

A 「XO醬」です。

おいしいお皿は多々あったのだけれど、連れを待つ間、ビールのアテにと軽い気持ちで頼んだら、いきなりそこから鍋を振って作り始めたので驚愕。このシェフ、只者ではないなと思った忘れ難い瞬間。

 

 

2,000円以下のプチプラグルメ

Q 2019年に行ったなかで、人におすすめしたい〈2,000円以内のプチプライスで食べられる幸せ〉は何ですか?

spiceroad
出典:spiceroadさん

A 「ヴァタニム」の「ラグモン」です。

キルギス出身のご主人が、オーダーが入ってから打ち始める(これが正式な流儀だとか)麺は、見ているだけで時を忘れる芸術品。そして食すと、麺のコシの強さにまたびっくり。それがやがて酸味と辛味を感じるソースのようなスープと絡まって、夢中で食べてしまう。連日、中央アジア出身の留学生らで行列が。

 

ラグモン 950円(税抜)

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。

 

 

2020年 注目のお店

Q 2020年、〈注目したい飲食店〉はどこですか?

撮影:大木淳夫

A 「ル・シーニュ」です。

アラン・デュカスの薫陶を受けた上野シェフと曲者ソムリエ有馬さんのカウンターフレンチ。料理から立ち上る香り、酸味の使い方が素晴らしく、どこまで進化するのか注目したい。

 

 

文:大木淳夫・食べログマガジン編集部