以前ほど気軽に食べられなくなってしまった生肉だけれど、独特の食感と後を引く旨味を思い出せば、ときに無性に食指が動く。肉好きの同業者から大絶賛される但馬太田牛を使用した焼肉屋から生肉の刺身が盛り合わせで食べられるお店まで、生肉ラバー垂涎のメニューを提供するお店をピックアップしてご紹介。行きたいリストに追加したくなること必至!

 

※以下ご紹介するお店は、生食用食肉を取り扱うお店として保健所が定める、「生食用食肉に関する規格基準および設備基準」をクリアし認定されたお店です。

1. ゆっくり溶けていく脂に舌鼓をうつ

焼肉 BEAST|浅草

「とろける牛刺し」1,480円(税込)。写真はともさんかく。写真:飯貝拓司

生まれも育ちも焼肉屋のご主人、山田貴弘さんが経営する「焼肉 BEAST」。こちらのお店は肉好きのみならず、編集者や同業者からもおいしい!と評判のお店だ。その理由の一つが、山田さんが惚れ込んだお肉。神戸牛の生産牧場としては、兵庫県内でもトップクラスと言われている「太田牧場」独自の但馬牛ブランド「太田牛」にある。3年もの年月をかけて丹念に育てられた牛肉は、熟成された旨味が特徴。中でも「とろける牛刺し」を食べれば旨味の違いが一目瞭然。「脂の融点が低いせいか、僕自身が食べた感じでは神戸ビーフよりも脂の甘みが強くて溶け具合もいい」と山田さんが語る通り、舌の上で脂がゆっくりと溶け甘さが広がる。お店を取材したフードジャーナリストの森脇さんも「舌の上で、やんわりととろけた脂の甘みがじわじわと広がっていく。その余韻も美妙。脂は感じるのに、不思議と少しもくどくないのだ」と肉質の良さと旨味に感嘆。他にも「但馬太田牛のユッケ」1,500円(税込)や「ハツ刺し」700円(税込)もあり。店主が惚れ込んだ太田牛の生肉をぜひ堪能したい。

 

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15歳から焼肉一筋の店主が惚れ込んだ肉を、驚きのコストパフォーマンスで

2. 希少な部位のお刺身からゴロゴロのユッケまで!

生粋|末広町

出典:ウェイクさん

上質な赤身肉を“生”で食べられる人気店が、銀座線、末広町の駅そばにある「生粋(なまいき)」。南青山の人気店「よろにく」グループが運営し、新鮮で上質なお肉が約束されているとあり大人気のお店だ。「牛肉を“生”で食す」ことを提案しているだけに生肉のメニューが充実。中でもその日の仕入れによって、シンシン、トウガラシ、カメノコなど希少部位が楽しめる「赤身のお刺身」やブツ切りにしたお肉に卵黄を絡め、カリカリのバゲットにのせて食べる「ユッケのブルスケッタ」は悶絶の一品。こちらのお店を紹介してくれた藤島佑雪さんによれば、牛肉は陰陽五行で土の氣をもち、土=土台、安定を意味するところから、貯蓄や不動産運、結婚運を上げてくれるのだとか。さらにそのパワーを存分に取り込むには氣が生きている“生”が最強と聞けば、生肉ラバーにとっては良いこと尽くめ。思う存分口福な時間を楽しんで。

 

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元銀座ホステスが紹介:貯蓄&不動産運を味方につける生肉のお刺身&ユッケはいかが?

3. 一日一組限定の味を求めて

USHIGORO S. GINZA|銀座

コース「G」20,000円(税抜)より。「生肉」(うしごろトリュフユッケ、白センマイと生からすみ キャビア添え、牛握り、牛刺身 雲丹醤油添え)写真:上田佳代子

人気焼肉店「焼肉 うしごろ」が手がける「USHIGORO S.」はSelect、Special、Stylish、Smartなどの頭文字の“S”を冠した店名のとおり、銀座で最上級の肉料理が食べられるとあって人気のお店だ。メニューはコース料理が5種類、中でも肉好きを唸らせる1日1組のみオーダー可能な銀座限定コース「G」20,000円(税抜)は特別。序盤に提供される「生肉」は卵黄とトリュフを絡めて食べる塩ダレユッケやリブ芯の握り、白センマイとからすみ キャビア添えなど、銀座らしい華やかさを表現した絢爛豪華な内容。

 

さらに名物の肉素麺、半生メンチカツ、大判のザブトンに実山椒でアクセントを利かせた至高の牛丼など“生”の牛肉の風味、食感を活かしながら調理される数々の料理に脱帽だ。デートにはもちろん、生肉ラバーの会を開くのにもってこいのお店。値段も最高級だがそれだけの価値ある料理を思う存分堪能したい。

 

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“銀座で肉”は、やっぱり違う。1日1組限定の「至高の牛丼」とは

 

4. 甘みと旨みが後を引く。やっぱりレバ刺しが好き

もつ吉 渋谷店|渋谷

 

レバ刺しのプリッとした食感、噛むごとに溢れる甘さと旨み……。この味が食べたくて何度も通いたくなるのが、予約が取りづらいといわれる荻窪の人気もつ鍋店「もつ吉 本店」の姉妹店「もつ吉 渋谷店」だ。牛レバーの提供に際しては、厚生労働省が「63℃で30分間の加熱と同等以上の殺菌効果を有する方法での加熱殺菌」という加熱料理基準を示しているが、こちらのこだわりがすごい。

 

下処理を施した後、スチームコンベクションオーブンを使い、約5時間をかけて徐々に温度を上げていき、低温調理という肉にストレスを掛けない加熱方法を用いることで「63℃で30分」の加熱という条件を満たしながらも、生レバーに近い、ねっとりとした濃厚な食感や風味を表現しているのだ。その他にも和牛の生肉を使った「刺し身」や「握り」はもちろんのこと、生食用の肉だからこそ表現できる「新感覚のふわふわとろとろハンバーグ」などの“進化系肉料理”が楽しめる。定番の生肉料理から進化系までさまざまなスタイルの生肉を味わいたいならぜひこちらへ。

 

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【NEW OPEN!】渋谷で生肉!荻窪の人気モツ鍋店が手がける“肉割烹”に注目