お菓子の歴史を語らせたら右に出るものはいない!といっても過言ではない、お菓子の歴史研究家・猫井登先生が、現在のトレンドを追いつつ、そのスイーツについて歴史を教えてくれちゃうという、一度で二度美味しいこの連載。

 

第6回は、町歩き編! 猫井先生がスイーツトレンドの町として注目する「清澄白河」の美味しい&新しい発見を、前編 に続き紹介。

【猫井登のスイーツ探訪6】〜清澄白河でスイーツ町歩き・後編〜

〜前編で立ち寄った「藤堂プランニング」を出たら、半蔵門線B2出口を越えてすぐ左の道へ〜

 

編集(以下、編):あっ、小さくて、可愛いパン屋さん発見!

 

猫井(以下、猫):こちらの「クロップ」さん、実は前編でご紹介したカフェ「ヒキダシ」のオーナーが経営しているパン屋さんです。サンドイッチが評判ですが、スイーツ系のパンも秀逸ですよ。

〜清洲橋通りを隅田川の方へ〜

 

猫:清洲橋通りを挟んで向かい側に見えるのが「エル. エス カフェ」さん。北海道を中心に全国から仕入れる有機野菜で作るサラダやスープなどを出されるカフェとして有名で、ランチ時は女性でいっぱいですね。

 

編:ヘルシーな感じで確かに女性に人気がありそう!

〜清洲橋通りを隅田川の方へ〜

 

猫:こちらが「ギフト ラボ ガレージ」さん。空間デザイン、企画を行う「gift_design」のスタジオであり、カフェでもあり、ギャラリーやショップでもあります。

 

出典:dragonfly8810さん

 

編:アトリエみたいな空間ですね〜。

〜清澄三丁目の交差点を左へ。2本目の道を左に入る〜

 

編:わぁ、人がいっぱい!

 

猫:女性に人気のお店、紅茶専門店の「ティーポンド」さんですね。旬の紅茶や、いろいろな種類のフレーバーティーを扱うお店で、いつもお店の外まで人が溢れていますね。

〜清澄通りに出て門前仲町駅方面へ〜

【4軒め】ミルクたっぷりのソフトクリームは食べ歩きに◎「チーズのこえ」

猫:こちらの「チーズのこえ」さんは、北海道のナチュラルチーズ工房が共同出資して開業したお店です。チーズ好きにはたまらないお店ですが、実はこちらのソフトクリームも、ミルクの美味しさが押し寄せてくる味わいで大人気です!

 

出典:yumachiさん

 

編:さっきからソフトクリームを持ちながら歩いている人が多いなと思っていたんですよね。ウィンドウが北海道の形になっていてスタイリッシュですね!

猫:近くには「フカダソウカフェ」があります。解体寸前だった築50年のアパート兼倉庫「深田荘」をリノベーションし、1階をカフェ、2階をアーティストのギャラリーなどが入る複合施設「fukadaso」として蘇らせたものですね。

 

出典:su_taさん

 

テレビや映画のロケでよく使われるお店です。チーズケーキやパンケーキなどのスイーツもありますよ。

 

出典:アフタヌーンティさん

 

ちなみにカフェの右側は、理化学+インテリアを目指したアンテナショップ「リカシツ」となっていますね。ビーカーやフラスコなど理科の実験道具を売っています。なかなか面白いですよ。

 

 

編:とにかくオシャレ〜!

 

〜さらにまっすぐ歩いて、平野の交差点を右へ〜

 

猫:さあ、いよいよ清澄白河のランドマーク的存在に到着ですよ!!

 

編:わぁー、大きな建物ですね!

【5軒め】清澄白河といえばここ!「ブルーボトルコーヒー 清澄白河 ロースタリー&カフェ」

出典:にゃんゆきさん

 

編:「ブルーボトルコーヒー」って、どういう特徴があるんですか?

 

猫:コーヒー文化の歴史には諸説ありますが、大量生産・大量消費の文化である「ファーストウェーブ」、コーヒーの品質・風味を重視する「セカンドウェーブ」、コーヒー本来の価値を重視する「サードウェーブ」という流れがあるのですが、「ブルーボトルコーヒー」は、サードウェーブの代表格ですね。

 

編:コーヒー本来の価値を重視?

 

猫:わかりやすくいうと、コーヒーの品質を厳選するのはもちろん、コーヒー農家と直接取引したり、豆の産地を重視するなど、豆の味を最大限に生かす淹れ方を追求するコーヒー文化のことですね。

 

出典:yangxiaomieさん

 

編:なるほど。清澄白河に個性的なカフェが多いのは、コーヒー文化が関係していたんですね!

 

猫:それでは、カフェについてわかったところで、スイーツのお店、2連発といきますか!

 

編:行きましょう!

 

〜ブルーボトルコーヒーを出て左へまっすぐ。松林院前まで来たら右へ曲がる〜

【6軒め】キュートなケーキが人気のパティスリー「アンヴデット」

出典:八坂牛太さん

 

猫:「アンヴデット」は、「ロイスダール」「グランド ハイアット 東京」など都内パティスリーで修行後渡仏され、パリの「ローラン・デュシェーヌ」(M.O.F.)や、「モワザン」で研鑽を積まれ、帰国後には豊洲「SAKURA」のシェフパティシエを務められた、輝かしい受賞歴をお持ちの森シェフが2016年にオープンしたお店です。

 

出典:su_taさん

 

NHKの「極上!スイーツマジック」という番組で、理科の実験のようなチーズケーキを発表され話題になったのは、記憶に新しいところです。

 

編:キュートなケーキばかりですね〜。手土産にしたら喜ばれそう!

【7軒め】イタリア発“ブリオッシュ・コン・ジェラート”専門店「ブリジェラ」

出典:chari611さん

 

猫:「ブリジェラ」は、2015年オープンの“ブリオッシュ・コン・ジェラート”のお店です。第一号店であるこちらの店舗は、いまだに週末には行列ができる人気店ですよ。

 

編:ブリオッシュ・コン・ジェラートって、何ですか?

 

猫:ブリオッシュというパンにジェラートを挟んだものですね。

 

編:パンにアイスを挟むんですか!?

 

出典:moko682さん

 

猫:イタリア・シチリア発祥のれっきとしたスイーツですよ。シチリアでは、朝食にも食べます。こちらでは、ブリオッシュは温かくして提供するので、温と冷の感覚を楽しめますね。

 

編:世界には、いろいろなスイーツがあるんですね!

〜「アンヴデット」の前の道を左へ、次の角を左へ曲がり、4本目の小路を左へ入る〜

【〆】「フジマル醸造所」

 

猫:さあ、それでは今日最後のお店です。少しゆっくりしましょうか。

 

出典:あだ名が食べログです( ̄∇ ̄)さん

 

編:こちらですか? 普通のマンションに見えますが……。

 

猫:ちゃんと、「フジマル醸造所」って看板が出ていますよ! こちらは都内では珍しい日本ワインの醸造所なんですよ。街歩きの〆は、オシャレにワインといきましょう。

 

編:わぁ〜、本当に中は綺麗なお店ですね!

 

 

猫:いろいろな日本ワインを楽しめるほか、本格的なお料理もありますよ。テイスティングセットだと、3種類選べて飲み比べが出来ます。スイーツ町歩きの〆にオススメですよ!

文・撮影:猫井登