【カレーおじさん\(^o^)/の今月のカレーとスパイス】2024年12月を振り返る

2024年も沢山のお店をご紹介した本連載。今年も1,000食以上のカレーを食べた中から特に注目すべきと感じたお店をまとめてきたわけですが、12月も世界各国のさまざまなカレーとスパイス料理を取り上げました。

  1. ミャンマー料理のダンパウとヒン
  2. スリランカ料理のワンプレートライス&カレーとカダラ
  3. ネパール料理のダルバートとモモ
  4. 日本で独自に進化したスパイスカレー式カツカレーとスパイスラーメン

さまざまな国のスパイス料理をカレーという共通項でまとめることができ、その種類、幅がとても広いのは世界各国見ても日本くらいのものではないかと感じます。

そして第4週のお店は京都駅にできたお店であり、日本流のスパイス料理の一つの完成形を見せてくれているグループによる新店舗。世界へ日本のスパイス料理の進化と文化を知らしめてくれるお店になりそうだと期待しています。2025年もさまざまなカレー、スパイス料理をご紹介していきたいと思っております。

というわけで2024年の締めくくり、どうぞご覧ください。気になったお店はBM(ブックマーク)してくださいね!

【第1週のカレーとスパイス】ミャンマー風ビリヤニ「ダンパウ」ってどんな味? 高田馬場にミャンマー料理の新店が誕生「SHWE BABA(シュエ ババ)」

2024年9月9日にオープンした「SHWE BABA」

ミャンマー料理の聖地としてマニアに知られる高田馬場に、また新たなミャンマー料理店が誕生しました。早稲田通り沿いの、元々はベトナム料理店があった場所に、2024年9月9日にオープンした「SHWE BABA」です。

華やかな雰囲気の入り口

店内外は華やかな装飾。白を基調とした明るい雰囲気は前店舗同様で、高田馬場に数多あるミャンマー料理店の中でも広い方と言えるでしょう。

店内の様子
異国情緒を楽しめる

メニューはミャンマー語と英語表記で日本語表記はなく、メニューに表示されているのは税別価格なので注意が必要ですが、店員さんは日本語も通じる方が昼も夜もいる様子。わからないことがあったら直接話しかけましょう。

メニュー表はミャンマー語と英語オンリー

初回は夜に行き「ダンパウ」1,320円と「ラペットゥ」880円を注文。ダンパウはBiryaniとメニューにありますがこれはインドのビリヤニではなく、オーセンティックなミャンマーのダンパウです。また、ラペットゥはLa Phat Saladと表記されていてミャンマー料理の知識がないとわかりにくいですが、こちらはミャンマー料理店ではお馴染みのお茶っ葉のサラダになります。どちらも「ダンパウとラペットゥ」とオーダーしたらすんなり通りました。

「ラペットゥ」

ラペットゥはナッツや干しエビのサクサクした食感で、ニンニクのパンチもきいたスパイシーな仕上がり。サラダではあるのですがお酒との相性の良い料理です。

「ダンパウ」

ダンパウはスパイスで炊いたご飯の上にカレー味で煮込んだチキンレッグがドーンとのる豪華な料理。ミャンマーでも祝祭の際に食べるご馳走と言われています。スパイスを使用していますが辛さは控えめ。

マイルドなスパイス感なので辛いものが苦手な人にも挑戦しやすい味

ミャンマー料理は辛さよりもコクやうまみの方が印象深いものが多く、ダンパウもまさにそれなので辛いものが苦手な方にもおすすめできます。

「マトンカレー」

また後日、ランチタイムに「マトンカレー」1,100円をいただきました。ミャンマーの言葉で表すならセッターヒンやセイッターヒンなどと呼ばれる料理です。「ヒン」とは元々「煮込み」とか「おかず」という意味もあるようですが、ミャンマー料理店に行ってヒンと書いたものがあれば、それは概ねカレー的な料理であると考えて良いでしょう。

軟らかめに炊いたご飯がほっこりする味わい

軟らかめに煮込んだ羊肉の存在感しっかりでまさにミャンマースタイルのカレー。ご飯の水分量が多めかなとも思いましたが、それはそれで幼少期に田舎の祖母の家で食べた軟らかめのご飯を思い出し、それが良い意味で田舎料理的な雰囲気を感じさせるものが多いミャンマー料理らしいなとも感じました。

ちなみにダンパウの米の水分量は適切だったので硬めのご飯じゃないと気が済まないという方はダンパウがおすすめ。マトンカレー自体は王道のおいしさだったのでカレーをメインで楽しみたい方は各種カレーも良いかと思います。

高田馬場のミャンマー料理店は隠れ家的に存在するお店も少なくない中でこちらはわかりやすい場所であり、店内もくつろげる空間となっていました。

【第2週のカレーとスパイス】遂に東京進出! 南林間の百名店「シナモンガーデン」が四谷に新店をオープン「シナモンガーデン RICE&CURRY 四ツ谷店」

神奈川・南林間駅の近くで人気となり「食べログ アジア・エスニック EAST 百名店」に3年連続で選出された「シナモンガーデン」。より都心からのアクセスの良い関内のお店も人気となっていますが、2024年9月24日に「シナモンガーデン RICE&CURRY 四ツ谷店」をオープンさせました。遂に都内進出です。

9月24日、四ツ谷にオープン

店名に「RICE&CURRY」とあるようにスリランカスタイルの副菜がたっぷりのったワンプレートのライス&カリーがメインですが、夜はおつまみメニューの用意もあり、さまざまな楽しみ方ができるお店となっています。

「スリ~カレーのごほうびプレート」

看板メニューは「スリ~カレーのごほうびプレート」1,612円。チキンカレーとパリップ(スリランカの豆カレー)に日替わりカレーが付き、さまざまな副菜とご飯の上にカトレットものる豪華版。

副菜たっぷり

スモーキーで程よくスパイシーなチキンカレーに濃厚でマイルドなパリップの相性が良く、日替わりは海老カレーだったのですがこちらも海老ならではのうまみがしっかりとグレイビーに行きわたっていてどのカレーもおいしく、副菜と混ぜてさらにおいしくなるスリランカ料理の醍醐味を味わえるワンプレート。

カトレット

カトレットはスリランカの鯖コロッケ。これも満足度をさらに高めてくれるアイテムです。

「カダラ」をつまみに「ダブルアラック」の「ソーダ割り」で乾杯!

夜はお酒とおつまみを頼むと〆カレーも注文可能(〆カレー単体では注文不可)。「カダラ」715円をつまみに「ダブルアラック」680円の「ソーダ割り」100円を注文。

カダラとはひよこ豆のことですが、そのひよこ豆と赤玉ねぎに桜海老を合わせた冷製のおつまみ。スリランカのココナッツの蒸留酒アラックとの相性も申し分無しです。

「〆のミニカレープレート」

「〆のミニカレープレート」1,050円は通常のワンプレートと比べてカレーもご飯も少なめですが副菜ものるのでかなりお得。

「ワタラッパン」

デザートに「ワタラッパン」425円も。スリランカのココナッツプリンとも呼ばれるものですが、スパイシーなものを食べた後の甘いデザートは格別です。

ワイルドさもありながら上品にまとまっているのは、まさにシナモンガーデンらしさ。ポップで明るい雰囲気で女性客が多いのも素晴らしいと感じました。スリランカ料理はアーユルヴェーダとのつながりもあり、ヘルシーで野菜も多くとれますからもっと女性にも注目されるべきだと常々考えているのですが、こちらのお店は既に気づかれつつあるということ。

店内は1人でも入りやすい気さくな雰囲気

四ツ谷駅前から続く「しんみち通り」という飲み屋通りにあるという場所柄も考えて飲み利用もできますし、お酒を飲まずともヘルシーなライス&カレーとおやつを楽しむも良し。1人でも2人でもグループでも、さまざまなニーズに対応可能な期待の新スリランカ料理店。現金精算不可ですのでそこだけ気をつけて、あとはそれぞれの楽しみ方で利用したいお店です。