アラン・デュカスシェフとフローラ・デイヴィスシェフにインタビュー!

来日したアラン・デュカスシェフと、フローラ・デイヴィスシェフに、お話を伺いました。

(左から)市川歩美、フローラ・デイヴィスシェフ、アラン・デュカスシェフ

市川:デュカスシェフ、こんにちは。シェフは新たに「ル・ビスキュイ・アラン・デュカス」から何を日本に伝えたいと考えていますか。

デュカスシェフ:私たちのビスキュイを通して日本のみなさんに伝えたいのは、私たちのヴィジョンです。日本の方々は好奇心が強いです。そして違いを理解してくれますね。私たちのヴィジョンを正しく受け入れ、常に正当に評価してくれます。

デュカスシェフ

市川:先日、パリのお店へ行きました。ビスキュイを買って東京に持ち帰ってきました。

デュカスシェフ:パリで食べないと!

市川:もちろんパリでも沢山味わいましたよ!「サンポール」をいくつか買いました。パリのスタッフの方によると、奥様にちなんでいらっしゃるそうですね?

デュカスシェフ:サンポールですね、そうです。私の妻は、ブルターニュ地方のサン=ポール=ド=レオン出身なのですよ。

市川:それで、ブルターニュとゆかりの深いそば粉、有塩バターなどが使われているのですね。それにしても日本にないビスキュイで、驚きました。

デュカスシェフ:それは、よい意味での驚きですか? 私たちのビスキュイを日本のみなさんが、気に入ってくれると私は思いますが、どう感じますか?

市川:もちろんよい意味での驚きです。多くの人が興味を抱くと思います。あらゆる素材の風味が伝わり、ソフトでバターの風味が格別ですね。

ビスキュイに使用しているバター

デュカスシェフ:ビスキュイすべてに、私たちが厳選した材料のみを使っています。例えば先ほど市川さんにバターを味わっていただきましたが、バターは私たちが特別にビスキュイのために選んだ、ベイユヴェール社のものです。何でもシンプルなものこそが、難しいのですよ。パリでは、私たちのショコラの工房やアイスクリームのお店には行きましたか?

市川:はい、すべて行きました。パリのお店は美しく、ショコラもアイスクリームもコーヒーも、相互に素材を作り、それぞれのお店で利用されていますね。

デュカスシェフ:そのとおりです。私たちは「真剣」ですよ。

市川:フローラシェフ、こんにちは。先日パリでお話ししたとき、日本のお店のオープンと来日を楽しみにされていました。実際に訪れてみていかがですか?

フローラシェフ:素晴らしいです。とても満足しています! 内装もパリのお店のようでしょう?

市川:日本に「ル・ビスキュイ・アラン・デュカス」ができたことがうれしいです。

フローラシェフ:オープン前の準備段階から、日本のスタッフがとてもよい動きをしてくれていることが、印象に残っていました。日本のシェフはパトリック(パトリック・パイエーシェフ)がしっかりとつとめてくれます。今も、日本のチームやスタッフに、感銘を受けています。

(左から)パトリック・パイエーシェフ、フローラ・デイヴィスシェフ、アラン・デュカスシェフ

市川:日本の印象はどうですか?

フローラシェフ:日本の方は親切で、食事もおいしいです。素晴らしいですね。今回は「ル・ビスキュイ・アラン・デュカス 東京」オープンのために来日中は仕事に集中していますので、日本を知るためには、今回だけでは時間が足りませんね(笑)。

市川:日本の反応は届いていますか?

フローラシェフ:今回初めて来日して、今はまだお客様と直接お話しする機会がないのですが、日本のスタッフから、プレオープンの段階で日本のお客様からのポジティブなフィードバックを数多くいただいたことを聞いて、うれしく思っています。(先日市川さんはパリに来てくれましたが)これからは近くにお店ができました。気軽にいつでも立ち寄ってください。

料理のようなビスキュイ

このブランドのビスキュイは、料理の技術を活かして作られています。試行錯誤を重ねてレシピが作られ、バター以外の材料は日本で調達されています。日本のシェフ、パトリック・パイエーさんは「パリのクオリティと基準を保つために、小麦粉をはじめすべての材料は、理想に合うものを徹底して探しました」と話していました。

パッケージの缶やボックスはスタイリッシュで、ギフトにもぴったりです。ビスケットの概念が変わる出会いがあるお店です。

※価格は税込

取材・文:市川歩美
撮影:三好宣弘(RELATION)