帰省などで手土産が活躍する場面も増えるお盆のシーズンに向けて、親族や地元の知人に喜ばれる、東京らしさを感じる手土産スイーツをチェックしておきたい! そこで今回は、連載「THEご褒美スイーツ」でおなじみ、お菓子の歴史研究家の猫井登さんに、都会のトレンドを感じる洋菓子と、昔ながらの伝統の味を感じることのできる和菓子のお店を教えてもらいました。

教えてくれる人

猫井登

1960年京都生まれ。 早稲田大学法学部卒業後、大手銀行に勤務。 退職後、服部栄養専門学校調理科で学び、調理免許取得。ル・コルドン・ブルー代官山校にて、菓子ディプロム取得。フランスエコール・リッツ・エスコフィエ等で製菓を学ぶ。著書に「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス刊)、「おいしさの秘密がわかる スイーツ断面図鑑」(朝日新聞出版刊)がある。

お菓子の歴史研究家がおすすめ! 手土産に最適な東京スイーツ10選

1. 「東京會舘 スイーツ&ギフト」(二重橋前)の「シーズナルプティフール・エテS」3,024円

「シーズナルプティフール・エテS」 写真:お店から
 写真:お店から
 

猫井さん

夏をイメージした見た目にも華やかな、夏季限定のプティフールセット。レモン、ピーチ&ティーのパウンドケーキと、アセロラ、マスカット、パッションフルーツのクリームをサンドしたソフトクッキー3種の詰め合わせです。賞味期限は製造日から10日間。8月31日までの限定販売です。

2. 「ルノートル 銀座三越店」(東京・銀座)の「フィンガーケーク シトロン」2,376円

「フィンガーケーク シトロン」 写真:お店から
 

猫井さん

現代フランス菓子の基礎を築いたとされる巨匠ガストン・ルノートル氏のお店。「フィンガーケーク シトロン」は、レモンゼストのほろ苦さ、濃厚な発酵クリームのコク、サクサクのクランブルの味わいが特徴のレモンパウンドケーキです。レモン果汁とシェフ特製レモンコンフィの爽やかな苦みがあと引く逸品。店舗限定販売商品(「ルノートル 銀座三越店」「ルノートル 東京」「ルノートル ルミネ立川店」)なので、お土産として喜ばれること請け合いです!

3. 「ダロワイヨ 三越銀座店」(東京・銀座)の「オペラサンク」1,620円

Hana8
「オペラサンク」   出典:Hana8さん
 

猫井さん

「オペラ」は、ダロワイヨ発祥のコーヒークリームとチョコレートクリームを交互に挟んだ有名なフランス菓子。その「オペラ」を食べやすいサイズにカットして5つ詰め合わせたもので、持ち帰り限定商品です。保冷剤を入れてもらい、なるべく平らに持ち歩きましょう。

4. 「ラウンジ ORIGAMI」(東京・溜池山王)の「バナナブレッド」Lサイズ /1,512円

「バナナブレッド」Lサイズ 写真:お店から
 

猫井さん

赤坂にある「ザ・キャピトルホテル 東急」の「ORIGAMI」にて、1963年の創業以来、愛され続けているバナナブレッド。完熟バナナを2本使用し、きめの細かいしっとりとした生地で口どけが良く、バナナの風味がしっかり味わえる逸品です。

5. 「UN GRAN」(東京・表参道)の「ミニャルディーズ6個セット~ベーシック~」3,070円

「ミニャルディーズ6個セット~ベーシック~」 写真:お店から
 

猫井さん

東京・南青山にあるミニャルディーズ専門のパティスリー「UN GRAIN(アン グラン)」。ミニャルディーズとは、ひとつまみサイズのお菓子のこと。パッケージもスタイリッシュでおしゃれなため、手土産やギフトにぴったり。ベーシックは、サブレを中心とした6種類の焼き菓子のセットとなっています。また、店舗購入の場合は、好きな組み合わせで焼き菓子6個セットを選ぶことができます。

6. 「空也」(東京・銀座)の「空也もなか」箱入り/1,100円〜

カフェモカ男
「空也もなか」   出典:カフェモカ男さん
 

猫井さん

文字通り、東京でしか購入できない希少なお菓子ならば、こちら! 創業は1884年、夏目漱石など多くの文豪が好んだことで知られる老舗です。有名な「空也もなか」は、皮はパリッと、中はしっとり甘い小豆のつぶし餡。保存料、添加物を使用しておらず、日持ちは1週間。人気のもなかは予約しないとほぼ購入できませんが、夏場は比較的予約も楽です。予約は店頭か電話にて、支払いは現金のみ。通信販売・商品配送もしていません。

7. 「菓匠 菊家」(東京・表参道)の「水ようかん」1ケース/1,450円

ゆっきょし
「水ようかん」   出典:ゆっきょしさん
 

猫井さん

直木賞作家、故・向田邦子氏がこよなく愛した水ようかんとして知られる逸品。こちらの水ようかんは、桜の青葉が手に入る時期だけ創り、茶席菓子としても使えるようにと、上質な小豆の香りと凛とした姿に仕上げられています。5月中旬頃から9月上旬頃までの期間限定販売で、お土産用としてケース入りも用意されています。

8. 「銀座 菊廼舎 本店」(東京・銀座)の「冨貴寄 星涼し」2,160円

8番将軍
「冨貴寄 星涼し」   出典:8番将軍さん
 

猫井さん

創業130年余の老舗の看板商品「冨貴寄(ふきよせ)」。本来、吹き寄せとは、秋になり色づいた木の葉が風に吹かれて散り、一箇所に寄せ集められた季節の情景を表します。こちらの「冨貴寄」は、さまざまな味わいの小さな和風のクッキーに金平糖や結び寒天、和三盆糖、落雁などの干菓子が入った詰め合わせ。今の時期にぴったりの「冨貴寄 星涼し」は、銀河鉄道の夜の星空をイメージしたもの。缶入りなので持ち運びにも便利です。

9. 「亀十」(東京・浅草)の「どら焼き」1個/390円〜

ぴーたんたん
「どら焼き 小豆」   出典:ぴーたんたんさん
 

猫井さん

大正末期創業の老舗。こちらの「どら焼き」は、東京三大どら焼きの一つに数えられています。生地はふわっふわっ、もっちりで、やや甘めの餡と口の中でよく調和します。餡は北海道十勝産の小豆あんと、手亡豆を使用した白あんの2種類があります。化粧箱(別途箱代必要)の用意もあるので、手土産用にも最適。いつも行列で、日によっては1時間近く待つこともあるので、購入の際は時間に余裕を持って行くのがおすすめです。

ぴーたんたん
「どら焼き 白あん」   出典:ぴーたんたんさん

10. 「かりんとう ゆしま花月」(東京・湯島)の「かりんとう」丸小缶/2,160円

カフェモカ男
「かりんとう」   出典:カフェモカ男さん
 

猫井さん

御徒町駅からも程近い湯島にある、創業70年余の老舗。おすすめは、ガラスのように艶やかで、美しい姿形の「かりんとう」。きめ細かな生地、温度の違う油での3度揚げなど、職人による丁寧な作業で作られ、外はカリッ、中はサクッとした独特の食感の逸品です。

※価格はすべて税込です。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。 

文:猫井登、食べログマガジン編集部