〈2023 食通が惚れた店〉

コロナ禍の制限もなくなり、みんなが日常を取り戻しつつ生活してきた2023年。イベントも復活し、飲食業界も賑わいを取り戻しています。

そんな2023年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「2,000円以下のお手軽グルメ」「おすすめのお取り寄せ」をうかがいました。

今回は、4,000軒以上のカレー店を食べ歩いてきたカレー細胞さんにお答えいただきます。

教えてくれる人

カレー細胞(松 宏彰)

兵庫・神戸生まれ。国内だけでなくインドから東南アジア、アフリカ南端、南米の砂漠まで4,000軒以上を食べ歩き、Web、雑誌、TVなど各メディアでカレー文化を発信し続ける。年2回、カレーにまつわるカルチャーを西武池袋本店に集結させる「東京カレーカルチャー」など、イベントプロデュースも多数。TBS「マツコの知らない世界」ではドライカレーを担当。Japanese Curry Awards選考委員。食べログアカウント:ropefish

2023年のベストレストラン

Q. 2023年、最も印象に残った飲食店とイチ押しのメニューを教えてください

A. 「獅天鶏飯」の「春巻」です

渋谷駅からすぐの意外な場所にある“渋谷らしからぬ”マニアックな熱量のこもった“シンガポール華僑系料理縛り”の居酒屋。渋谷で遅くなることが多い私のまさに救世主的存在で、2023年一番通いました。入店して必ず頼むのは「コーヒーポーク」と「揚げマントゥ」そして「紹興酒ビール」と決めており、他は何を食べても期待を超えておいしい。

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「秋巻」   出典:issey19910414さん

そんな中、季節ごとに春巻・夏巻・秋巻・冬巻と名を変え期間限定で繰り出す「春巻」のアイデアには毎回びっくり。今年の「春巻」はなんと「ミールス仕立て」で食べ進むにつれ味が変わっていくし「秋巻」はスパイシーなキーマにカボチャを合わせたびっくり仕様。次はどんなのが飛び出すか、今から楽しみなのです。

アンダー2,000円のお手軽グルメ

Q. 2023年に食べた〈2,000円以内の感動の味〉を教えてください

A. 「スープカレーなっぱ」の「鶏ざむらい」(1,500円)です

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「鶏ざむらい」   出典:coccinellaさんさん

大阪の人気店が“地域に根差した循環型の店づくり”を目指して岡山・備前焼の窯元「後楽窯」の跡地に移転。その定番であるスープカレーはスリランカのカレーをベースに和だしをガッツリ利かせた完全オリジナル。地元産の食材を中心に、隅々まで手をかけ、匠の技で驚きの味わいを仕込み、全体としてのまとまりを完全コントロール。ここまでの美食をこの価格でいただくなんて、東京や大阪じゃあ無理中の無理と言えます。

2023年のお取り寄せグルメ

Q. 2023年に出合った、人におすすめしたいお取り寄せを教えてください

A. 「バンハオ」の「冷凍グリーンカレー」です

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お店で提供される際の「グリーンカレー」   出典:agoyamanさん

今や全国の名店カレーが冷凍で取り寄せられる時代。感動するおいしさのカレーがたくさんある中で、ダークホース的存在がこちら。みんな大好きスタンダードなタイのグリーンカレーなのですが、辛さと旨みとハーブの香りの絶妙なバランス、その完成度が半端ではありません。いろんなカレーやタイ料理を食べ慣れた人にこそおすすめしたいお取り寄せグリーンカレーです。

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バンハオの冷凍カレーはお店でも購入可能   出典:yuki-518(ФωФ)さん

※価格は税込です。

※アンケート内容と「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しています。最新の情報はお店にご確認ください。

文:カレー細胞(松 宏彰)、食べログマガジン編集部