【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#129】「odorat(オドラ)」

赤羽に、昼はカレー、夜はコースという形式の「香り」をテーマにしたお店ができました。その名も「odorat」。フランス語で「嗅覚」という意味です。

シェフはフランス料理に携わること10年以上。かつて牛込神楽坂にあった隠れた名店「レストランアロム」のシェフを務めていた方で、フレンチの星付きレストランやスパイス料理の名店で研鑽を積んだという経歴。

住宅街の中にぽつんと佇むお店。入ってみると清潔感があり、明るく落ち着いた雰囲気です。

ランチのカレーは「カシューナッツチキンカレー」1,300円と「ポークビンダル」1,300円の2種。あいがけ(1,600円)もできます。

「レモネード」

行ったのが暑い日だったので「レモネード」600円を飲んでみれば、レモンのほろ苦さが絶妙に残った爽やかレモネードとなっていて、文字通り一服の清涼剤。残暑厳しい折におすすめです。

「カシューナッツチキンカレー」

カシューナッツチキンカレーはペースト状になったナッツのまろやかな口当たりとうまみがチキンと融合したカレー。老若男女幅広く愛されるであろうおいしさ。

「ポークビンダル」

一方、ポークビンダルはしっかり立たせた酸味と細かめにカットされた豚の甘みがスパイスで融合した仕上がりで、マニアも満足なおいしさ。

どちらもオーセンティックなインド料理をベースとしつつ、シェフのフレンチの経験も活きていそうなハイブリッド感あるカレーであり、副菜も彩り的にも味的にも意味あるものなのが良いです。

「クレームブリュレ」

デザートに「クレームブリュレ」400円もいただきました。パリッと焼かれた表層を割って中をすくってみるとクリーミーで濃厚なチャイのようなテイストのクレームブリュレ。これまたおいしい。

ドリンク、カレー、デザート、すべてがバランス良くハイレベルです。夜のコースにはどのようなものがあるかうかがってみると、自家製の七味を使った鹿のグリルと野菜の料理や、コリアンダーベースのスパイスオイルを使ったハタのラタトゥイユなど、契約農家から仕入れた鮮度の良い野菜を使いフレンチの技法で作り上げた料理に、プラスアルファ的にスパイスやハーブの香りを加えたものをナチュラルワインと合わせたコースとのこと。こちらも気になります。

ちなみにディナーコースの予約は前日夜まで、ランチは予約不可の数量限定となります。

赤羽というと飲み屋街が有名で、カレー味のおつまみがある人気店やインド料理の隠れた名店など色々と選択肢がある町ですが、こちらはその飲み屋街とは逆の方向の喧騒を離れた一隅。

日常的に使えるランチに、特別な日のディナーに、是非訪れてみてほしいお店です。

※価格はすべて税込

写真・取材:カレーおじさん\(^o^)/

文:カレーおじさん\(^o^)/、食べログマガジン編集部