怒涛の〆ご飯のうまさで食欲倍増！
ここいらで、相当いい気分になってきた。
そこへタイミングよくご主人が大きな土鍋を持って現れた。「とうもろこしの炊き込みご飯」である。
とうもろこしの粒がご飯を覆っているが、合間に細く切った、赤い色のものが散らされている。何かと思って食べれば、梅干しを刻んだものであった。これがいい効果を生んでいる。
その酸味は、とうもろこしだけだと甘さが行きすぎて単調になるところを、時折アクセントとして味わいを引き締めている。するとまた、とうもろこしの甘みを余計に欲するようになってくるではないか。憎いね〜、ご主人。
そこへ追い討ちをかけるかのように、2番目の炊き込みご飯が出される。今度は「竹崎蟹の炊き込みご飯」ときた。
食べれば、米一粒一粒に染み込んだ蟹のうまみと米の甘みが共鳴して、うまいったらありゃしない。何か逆にお腹が空いてきた。
そのため先ほどから気になっていた鯖寿司も頼んでみれば、これも上等。飯の塩梅と脂が回った鯖の出会いがうまい。
ここいらで大団円、全員酔っ払いである。
よき居酒屋とは、全員が共に喜びを分かち合う場所なのであった。
