ピッツァだけではない! ぜひ食べていただきたいパスタはこちら

パスタも自家製。手打ちならではのもっちりした食感が楽しめる。中でもオススメはローマのパスタと言えばの「アマトリチャーナ」「カルボナーラ」、そして「カチョエペぺ」。手打ち麺にしっかりとソースが絡み、食べ応えも十分。

ペコリーノチーズと全卵を使用したソースで、仕上げにカリカリに焼いた自家製のグアンチャーレをのせるのがローマスタイルの「カルボナーラ」。濃厚なソースにグアンチャーレの塩味と旨味、さらにザクッとした食感が心地よいアクセントとなって、食べ飽きないおいしさになっている

またパンでパスタソースをすくって食べる(スカルペッタ)のがローマ式。ランチではリクエストがあれば自家製のパンも提供してくれるので、ぜひローマっ子よろしく、スカルペッタで楽しみたい。ただし、おいしいが故の食べ過ぎに要注意!

日本ではなかなかおいしいものが食べられないという「カチョエペぺ」。羊のチーズのみを使ったソースとたっぷりの黒胡椒というシンプルな構成ながら、黒胡椒がソースの香り、コクをしっかりと引き立てる、計算し尽くされたおいしさ
 

武智さん

紹介したのはチーズをベースにしたシンプルなソースのパスタ2種。でも、シンプルだからこそパスタの風味もよくわかり、この濃厚な味わいのソースにはもちっとした自家製パスタしかないと思わせる絶妙の組み合わせです。紹介したスパゲッティの他にも、タリオリーニやニョッキなどいろいろな種類のパスタが用意されていますが、そちらも自家製。またソースはパンですくって食べても美味です。シェフ自慢の味をとことん堪能してください。

肉料理、魚介料理、パスタにピッツァ。イタリア料理を数多く食べていますが、それはトスカーナだったりシチリアだったり、ナポリだったりで、そういえばローマの料理って一体どんなもの? あらためて考えると、意外と知らないローマの味。パン、パスタ、サラミにソースなど、できるだけ手作りすることでシェフの郷里・ローマの味を再現し、楽しませてくれる同店。家庭っぽさも残しながら、洗練された味わいの数々に、食事だけでも、お酒と合わせてもおいしいことがすぐにわかるはずです。立地も隠れ家めいて面白く、小さなローマを思い思いに楽しんでください。

※価格は税込です。

撮影:長尾 真志
取材、文:武智 新平、食べログマガジン