これがローマ流! 本格ピッツァの作り方をご説明

ピッツァを頼む。お腹を鳴らしながら待つこと約10分。目の前に出されたピッツァは楕円で、しかも生地が結構薄め。見慣れぬ形状に少し戸惑いつつも、ひと切れ頬張れば、サクッとした歯応えで香ばしく、生地はみっちり。ふわっとしたナポリとは違った食感が心地よい。小麦の風味、ソースのおだやかな酸味、具材の旨み……全てが口の中で絡み合って、これはうまい!

イタリアから仕入れる小麦粉に香りを持たせるための全粒粉を加えて作る生地は、必ず48時間発酵させてから使用する。そうすることでサクッ&みっちりという歯応えが生まれるのだそうだ。やや四角く成形するのはカサソーラさんのオリジナル

完熟トマトにオレガノ、バジルを加えたソースも自家製だ。酸味がおだやかで香り豊かな味わいで、いくらでも食べられそうなおいしさだ。

成形した生地にトマトソースを塗っただけの状態で電気窯に入れ、一度軽く加熱する。ローマピッツァはナポリのそれに比べ、低温で時間をかけて焼くのが特徴。

生地がこんがりとして膨らみ、チーズもしっかりと溶けたら完成。窯から取り出して食べやすい大きさにカットして提供する。

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耳までパリッとおいしい、軽やかなピッツァ

ローマピッツァ職人のライセンスも持っているカサソーラさん。ローマで食べていた味を再現するために、イタリアの小麦粉で生地を作り、自家製のトマトソースを使用する。ナポリピッツァにはない、香ばしく軽やかながらみっちりした食感は単品で食べても、ワインやビールと合わせていただいてもおいしい。

ピッツァの定番「マルゲリータ」(1,700円)。トマトソースの酸味、チーズのまろやかなコク、小麦粉の風味が一体となり、ただただ「ボーノ」のひと言
マッシュルームと自家製サラミをたっぷりのせた「フンギ」(1,800円)。ほどよく焼かれたマッシュルームの香ばしさとサラミの塩味、風味でパンチのある味わいに。マッシュルームのザクザクした歯応えも◎
 

武智さん

ピッツァといえば、香ばしく焼かれ、ふんわり柔らかな生地のものを想像しますが、それはナポリのもの。シェフが焼き上げるローマピッツァはサクッと香ばしく、しかし密度の濃い生地で、噛むほどに小麦の香りとソースや具材の味わいが渾然一体となって口中に広がっていきます。ピッツァの奥深さ、おいしさにきっと驚かされるはずです。