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〈2024 食通が惚れた店〉
みんなが再び日常的に外食を楽しめるようになった2024年。インバウンドの盛り上がりもあり、飲食業界も新しいチャレンジに目を向けた一年だったのではないでしょうか。
そんな2024年に、グルメ情報を熟知した有識者が惚れ込んだお店や料理についてアンケートを実施。「最も印象に残った店」「3,000円以下のお手軽グルメ」「テイクアウト」をうかがいました。
今回は、食べロググルメ著名人であり、「OAD Top Restaurants(OAD世界のトップレストラン)」のレビュアーランキングで6年連続世界1位にランクインしている浜田岳文さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
浜田岳文
1974年兵庫県生まれ。米国イェール大学在学中、学生寮のまずい食事から逃れるため、ニューヨークを中心に食べ歩きを開始。卒業後、本格的に美食を追求するためフランス・パリに留学。外資系投資銀行・投資ファンドに約10年間勤務後、独立。エンタテインメントや食の領域で数社のアドバイザーを務めつつ、フードテック関連スタートアップへの出資も行っている。今までに世界約127カ国・地域を踏破し、「OAD Top Restaurants」レビュアーランキングにて6年連続世界第1位にランクイン。地方のレストランに光を当てる「The Japan Times Destination Restaurants」の創設に携わり、選考委員を務めている。2024年6月26日に初の著者『美食の教養 世界一の美食家が知っていること』を出版。
2024年のベストレストラン
Q. 2024年、最も印象に残った店の一品を教えてください
A. 「新ばし 星野」の「冬瓜と鰻のお椀」です
冬瓜と鰻の組み合わせは珍しくないが、あえて鰻に強めに塩をふるのに対して吸い地の塩分を限りなく押さえた。通常の塩梅だと円やかに調和が取れた一品になるところ、あえてその調和を崩してコントラストを強調するのがある意味イノベーティブ。ご主人いわく、お茶漬けに梅干しなど塩味の強いものを合わせるイメージとのことだが、何度も食べたことがあるはずの料理から新たな感動を引き出す手腕と発想に感服した。