〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

そば懐石 おきな(東京・池尻大橋)

重厚で趣のある扉を開けると居心地の良い空間が広がる 写真:お店から

恵比寿で人気を集めていた懐石料理「翁」が、2025年2月、池尻大橋駅から徒歩11分ほどの場所に「そば懐石 おきな」と名前も新たに移転オープンしました。店主の中島潤氏は兵庫県出身で、関西にはない辛つゆを学ぶために上京し「麻布更科」に入店。更科そばの老舗で料理長を務め、麻布更科初代のようなつゆを理想とし、その味わいを追求しました。

そして、1991年麻布更科の8代目・堀井君子氏とともに恵比寿で「翁」を開店。更科そばと料理と酒を楽しめるそば屋として、多くの人から愛されてきました。しかし、コロナ禍を経て規模の縮小を考えるようになったそう。2024年には一度店を閉め、整理をして落ち着いたため、再オープンを決意したのだとか。

カウンター席 写真:お店から

新店舗の場所は「さまざまな方からご縁をいただき、まるで導かれるかのようにこの場所に決まったので、運命すら感じている」と中島氏。恵比寿の店を彷彿させるような門構えに、モダンなコンクリートと木のあたたかさを融合させた、過ごしやすい空間づくりを意識したという店舗は、お香の香りが心落ち着かせる、ついゆっくりと長居したくなるような空間です。店主の見事な手仕事を見られるカウンター席の他、座敷や個室も完備し、客席は全16席。

前菜6点盛り 写真:お店から

営業は夜のみで、そば前と更科そばを楽しむ「更科蕎麦コース」25,000円と、名物の「トリュフ蕎麦」を堪能できる「トリュフ蕎麦コース」45,000円を用意。そば前は、季節の食材でゲストの好みや酒に合わせて作られる豪華な前菜6点盛りやスープ、お造り、焼き物もしくは揚げ物など。そば同様に出汁やかえしで味付けがされた肴はいわば出汁料理。

更科蕎麦 写真:お店から

懐石料理の最後に打ちたてで味わうことができる「更科蕎麦」は、そばの実の中心部のみを丁寧に選別した「一番粉」を使用するため、白く光る美しい見た目に感動する人が多いのだとか。コシがありなめらかな舌触り、上品な風味のそばは絶品です!

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トリュフ蕎麦   出典:shara♪さん

名物の「トリュフ蕎麦」にはトリュフを練り込み、削ったトリュフがふんだんに盛り付けられています。バターを溶かした温かいつゆにつけて食べれば、鰹の出汁とかえしの甘さ、そしてバターが更科そばとトリュフの香りと旨みを引き立てる贅沢な逸品。

一品一品丁寧に作られたそば懐石を味わえる「そば懐石 おきな」。名物の「トリュフ蕎麦」は記憶に残る一品になりそう。大切な人と記念日に訪れたい、大人の夜におすすめのお店です。

※価格は税込。

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https://www.instagram.com/tabelog/

文:佐藤明日香