〈ニュースなランチ〉

毎日食べる「ランチ」にどれだけ情熱を注げるか。それが人生の幸福度を左右すると信じて疑わない、編集部員や食いしん坊ライターによるランチ連載。話題の新店から老舗まで、おすすめのデイリーランチをご紹介!

ドイツの軽食スタンド「IMBISS」が新橋に誕生!

水際対策が緩和されたとはいえ、まだまだ気軽に海外旅行に行くのが難しい昨今。身近な場所で、異国の本格的な味に出合えたら、どれだけ日々が彩られるだろうか。2022年10⽉12⽇(⽔)、JR新橋駅・北改札を出てすぐの駅建物内に、本場ドイツ伝統製法で作るハム・ソーセージが魅⼒の⾷⾁加⼯の専⾨店がオープンしたというのは朗報だろう。しかもそれが⽥園調布「Metzgerei SASAKI(メッツゲライササキ)」の姉妹店で新業態となる「le petit IMBISS(ル・プティ インビス)」ならばなおのこと。

店名は、フランス語で小さい、ちょっとしたなどの意味を持つ“le petit”と、ドイツ語で軽食スタンドを指す“IMBISS”が由来。ドイツのキオスク的存在で各地に見られる“IMBISS”を、フランスの食文化とも合わせ日常に心地よく馴染むように提案したいとの思いが込められている。

朝から晩まで、本場ドイツの焼き立てプレッツェルを味わえる

「プレッツェル(プレーン)」330円。チーズや発酵バターのプレッツェルもある

看板メニューの一つが、ドイツ発祥のパン「プレッツェル」。バイエルン地方など南部の地域で食べられているパンで、パン屋さんのシンボルマークとして看板にも使用されるなどドイツでは多くの人に親しまれている。日本では甘いアメリカンタイプのプレッツェルが知られているが、ドイツのプレッツェルは塩味で、外はカリッと中はモッチリとした食感が特徴。同店ではミュンヘン最大級のビヤホール「ホフブロイハウス」のプレッツェルを参考に、ドイツ産小麦とアルペンザルツの塩、バターを使用して毎朝店頭で焼き上げて提供する。

写真左から、ハーブクリームチーズ、レバームース、チョコスプレッド

それ自体でもおいしいプレッツェルだが、数種類のディップソースをお好みで合わせるのもおすすめだ。ハーブクリームチーズや、レバームース、チョコスプレッド、焼きナスのペーストなどが揃う。プレッツェルをスイーツとして味わうならナッツがアクセントになったチョコスプレッド、ワインなどと合わせるならレバームースというように、朝・昼・夜シーンに合わせて組み合わせが楽しめるのがうれしい。

パテ・クルート世界選⼿権優勝シェフのシャルキュトリも!

「シャルキュトリプレート」1,380円

プレッツェルのおいしさを引き立てる、シャルキュトリプレートも侮れない。シャルキュトリを監修するのは「2021年パテ・クルート世界選⼿権決勝⼤会」で優勝した「メッツゲライササキ」の福⽥耕平シェフだ。

ビールやワインと共に味わいたい「シャルキュトリプレート」は、ハーフサイズの2種のパテに、キャロットラペと紫キャベツのマリネが添えてある。酒と塩で2日間マリネした豚肉で作り上げるパテ・ド・カンパーニュには、豚の喉肉を多めに入れ所々ふんわりとした食感が得られるように仕上げた。バスク名産のパプリカパウダーを加えたほんのりスパイシーなバスクパテは、豚のタンと耳を加えて食感のアクセントにしている。

ドイツの国家資格・ゲゼレを持つ技術者による本格的なハムとソーセージ

「グリルソーセージプレート」1,290円

また、同店では「Metzgerei Weber(メッツゲライ ウェーバー)」で3年間修業し、ドイツ国家資格「Geselle(ゲゼレ)」を取得した3人の技術者による、本場・本物の南ドイツのハム・ソーセージも味わえる。

「グリルソーセージプレート」には、工房ソーセージ・ブラートヴルストに、ポテトサラダとザワークラウトが添えてある。このほか南ドイツで親しまれているパセリ入りで発色剤不使用の白いソーセージ・ヴァイスヴルストなども揃う。ブラートヴルストには酸味と辛味を感じる粒マスタードを、ヴァイスヴルストには甘いマスタードを合わせるのがおすすめだ。

「レバーケーゼサンド(プレーン)」649円(ランチ)

ドイツの国⺠⾷レバーケーゼを厚く切ってバンズに挟んだ「レバーケーゼサンド」も見逃せない。レバーケーゼとは、香味野菜とスパイス、ひき肉を混ぜ合わせた腸詰にしないソーセージの一種で、金属の型に入れてオーブンで焼き上げて作る。そのレバーケーゼにザワークラウトをのせてケチャップをかけ、国産小麦粉と天然酵母で焼き上げたミディグラハムでサンドしたのが「レバーケーゼサンド」だ。レバーケーゼはしっとりとした食感で、パリッと香ばしいパンとの馴染みも良く、ザワークラウトのシャキシャキ感と酸味、ケチャップの親近感の湧く甘酸っぱさと合う。

「ホットドッグ(プレーン)」630円

このほかにもグリルしたソーセージにたっぷりのザワークラウトと味わうホットドッグや、「バーンズ」という丸いプレッツェルのサンドウィッチなども登場予定。ローストビーフやパストラミビーフ、サーモン等を挟んだ、ボリューム感のあるカフェスタイルサンドとフルーツサンドボックスなどサンドイッチ各種も480円から販売しているほか、惣菜も数多く揃うためテイクアウトにも打って付けだ。

プレッツェルとディップとドリンクをお得に味わえるモーニングセットやランチセットがあるほか、「バイエルンマスタービール プリンス」などのドイツビールをはじめ、ワインやハイボールなどアルコールも充実しているので朝・昼・夜とさまざまなシーンで利用できそうな「le petit IMBISS」。気さくなのに、味は本格的な軽食スタンドが、ビジネスパーソンの憩いの場として今後親しまれそうだ。

※価格はすべて税込、イートイン価格

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

取材:中森りほ

文:中森りほ、食べログマガジン編集部