【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#80】「スパイスカレーダルマ」
毎年カレーグランプリも開催され、カレー激戦区としても知られる神田の街で、新しいカレースタンドが9月7日に開店しました。その名は「スパイスカレーダルマ」。
だるまというと縁起物の置物を想像される方も少なくないでしょうが、そのモデルにもなったと言われる達磨大師は中国禅宗の開祖とされるインド人仏教僧。インドと言えばカレー。色々なことを想像させる素敵な店名ですね。
場所はカレー激戦区神田の中においても特に飲食店激戦区である西口商店街にあります。開店前から気になっていたので開店日の開店時刻少し前に行ったのですが、雨の中既に行列ができていて神田のカレーファンの注目を集めているお店だということがわかりました。
しばし待って定刻に開店。券売機で食券を購入して席に着くスタイルなので予めメニューを見て決めておくとスムーズです。
カレーは主に4種。チキンカレー、ポークカレー、海老カレー、豆&野菜カレー。これにトッピングとして、バジル、梅、パクチーの3種類のキーマカレーがあります。
神田と言えば昔ながらの欧風カレー的なお店が多く、とんかつなどの揚げ物をトッピングしていくスタイルのお店をよく見かけますが、カレーのトッピングにキーマを加えるというのは新しいですね。お店自体もカウンターのみでいわゆるカレースタンドなのですが、内装も今時感があり、新しい形のカレースタンドだと言えるでしょう。ちなみに辛さは選べません。それぞれのカレーに合った辛さをこだわって作っているということです。
カレーはあいがけも可能なので、「ポーク+海老」1,280円に「キーマカレー梅」200円をトッピングして注文しました。
ポークはシャバッとしたグレイビーで予想以上にしっかりと辛さがあります。辛いだけではなく香りもあってそのバランスが良く、スパイス感は非常にシンプルでありつつも、だからこそ素材の味が活きていると感じるカレーでおいしいです。
海老はココナッツミルクの自然な甘みが特徴のカレーなのですが、ココナッツが突出しているわけではないので苦手な方でもいけるのではないかと思える着地点。何より海老自体が大きく、噛めば食感良く海老のうま味と甘味が口内に広がります。キーマは鶏ひき肉のジューシーな仕上がり。梅の爽やかな酸味が程よく、単体で食べて良し、他のカレーと混ぜて良しの名脇役。これをトッピングしてあるのは確固たる狙いがあるのだなと納得しました。
どのカレーもバランスが良く、それを受け止めるご飯も山形県産の雪若丸を使ったターメリックライス。今回はあいがけにキーマということで結果的に3種盛りとしたのですが、重すぎることのない適度な食後感。それでいて気づけばじんわりと汗をかいており、体がスパイスによって活性化していることがわかりました。
また、副菜としてアチャール(スパイス漬物)が添えられているのですが、その中にガリのアチャールがあるのが非常に面白く、こちらのカレーやご飯との相性がとても良いと感じました。
カレーの組み合わせを変えたり、キーマを変えたりと、シンプルなメニュー構成ながら選択肢の幅は広いので通い甲斐もあります。
味にしても値段にしても非常にバランスの良いスパイスカレーです。カレーの街と呼ばれる神田にも少しずつスパイスカレーのお店が増えてきていますが、こちらは特にわかりやすいスパイスカレーであり、昔ながらのカレーが好きな方にも受け入れられそうな味です。と同時に、様々なカレーを食べているマニアにも満足できる仕上がり。そういう意味でもバランスが良いです。ここを皮切りに多店舗展開していきそうな気配もあり、それを期待させるようなお店でした。
※価格はすべて税込