なぜ神田はカレーの街になったのか?(後編)

来たる11月4日・5日に開催されるカレーの祭典、「神田カレーグランプリ」。2011年から始まった、カレーの街である神田を盛り上げるためのイベントは今年で7回目を迎えます。後編となる今回は(※前半はこちら)、神田カレーグランプリがどんなものなのか、そして神田カレーマニアのお二人に、特に愛するカレーのお店を聞きました。

 

 

「神田カレー マイスター」が愛するカレーを公開!

神田カレーグランプリの食べ歩きスタンプラリーを制覇して「神田カレー マイスター」を取得した中西 保さんと橋本ゆき子さんは自他共に認める大のカレー好き。橋本さんは2015年に認定証を取得し、中西さんはなんと2015年から今年まで3年連続で取得! そんなお二人に今年の神田カレーグランプリのスタンプラリーに参加しているお店の中から、特にお気に入りのお店を紹介してもらいました。神田カレー マイスターを唸らせた絶品カレーをチェック!

 

神田カレー マイスター中西 保さんオススメの3店

「お茶の水 大勝軒」の「復刻版カレーライス」

写真:お店から

 

「つけ麺で有名な大勝軒が、創業当時のレシピを基に40数年ぶりに復活させたカレーライスです。一見すると、ゴロゴロ野菜がたっぷり入って福神漬けのよく似合う純日本風。でも一口食べると深いコクと味わいにしっかりスパイスの効いた美味しさがあり良い意味で裏切られる感じのカレーです。それもそのはず、大勝軒秘伝のスープがベースとなっているそうで、家庭ではけして出せない美味しさだと思います。神田カレーグランプリに合わせた期間限定メニューというのもファンの食欲をそそる点ですね。30年近く前、毎週のように東池袋の大勝軒に通っていた私としては、大好きなカレーをあのスープで作られてはたまりません。今年は、満を持してカレーつけ麺も登場しています!」

 

 

 

「シリバラジ」の「ゴアフィッシュカレー、マトンビリヤニ」

 

写真:お店から

 

「水道橋にある南インド料理のお店。本格的でありながらも、おそらく日本人の口に合わせたスパイス使いをしているのでしょうか、どのカレーもとても食べやすくて美味しいです。マトン ビリヤニ(写真下)の味も濃すぎず薄すぎず口当たりのよいスパイス感で具材の美味しさを際立たせています。さらに、マサラドーサなど一品料理も絶品です。ややこってりした北インド系よりも南インド系の方が自分好みなのだということを教えてくれたのもこのお店です。数名でシェアしながらいろいろなメニューを楽しむのがよいと思います。明るく清潔感があり空間にゆとりのある店内の雰囲気もポイントが高いですね」

 

 

 

「チャントーヤ ココナッツカリー」の「ひき肉とじゃがいもとトマトの焼チーズカリー」

出典:LifeTeriaさん

 

「神田小川町にあり、この界隈では珍しいお洒落な佇まいのお店で、女性にも大人気カレー屋さんです。店名の通り、ココナッツベースの円やかな味とピリッとしっかり刺激的な辛さ、そしていろいろな組み合わせの具材の旨味が幾層にも重なるような、一口ごとに楽しめる美味しさです。一般的なタイ風カレーとは一線を画すオリジナリティあるカレーで、初めて食べた時のインパクトは絶大でした。素材の組み合わせも豊富で期間限定メニューなども充実しているので、定期的に通っても飽きることはありません。私は味をマイルドにする素材(卵やチーズ、カボチャなどの野菜)のカレーを大辛などの辛めにして食べるのが好きです。特に焼きチーズのトッピングは絶品でお薦めです!」

 

 

 

神田カレー マイスター橋本ゆき子さんのオススメの2店

「ビストロべっぴん舎」の「黒のべっぴん カシミールカリー(4辛)」

 

出典:デイルス・マイビスさん

 

「スパイスの調合が個人的に一番好みのお店です。自宅でスパイスからカレーをよく作りますが、コクもスパイシー加減も真似できないほどこちらのカレーは奥が深いと感じます。お肉と野菜のバランスもよく、満腹感と満足感が得られます。グルテンフリーであっさりしているのも気に入っている理由の一つです」

 

 

 

「カレー&オリエンタルバル 桃の実」の「チキンカー」

出典:デイルス・マイビスさん

 

「スパイスの調合とチキンがばっちり合ったお味です。あっさりさっぱりしつつコクがあり、ビストロべっぴん舎と同様にスパイスの調合が唸ってしまうほど上手いと思います。油分が少ないのでライスなしで食べられてしまうほどのカレーソースです」

 

「神田カレーグランプリ」って何?

もともとは神田のスポーツ店のイベントだった「神田スポーツ祭り」の特別イベントとして、地方のご当地グルメと神田のカレー店を数店出店したのが神田カレーグランプリの始まり。カレー店は数店の出店だったにもかかわらず、その反響が大きかったために独立したイベントとして2011年より毎年開催されるようになりました。その内容はイベントにエントリーしたカレー店が、ウェブ上での人気投票を経て、上位20店が特設会場で行われるグランプリ決定戦に出場。2日間の決定戦で食べた人の投票によって、その年のグランプリが決定します。今年の予選参加店舗は41店。カレーの街・神田で一番を目指して、熱いバトルが繰り広げられます。

 

さらにグランプリ決定戦に先がけて、神田のカレー店を回るスタンプラリーを開催。88所のカレー店を4つのコースに分け、冊子またはスマートフォンアプリでスタンプを集めていきます(11月30日まで)。4つのコースのうち、1コース以上のスタンプ全店分と、展示施設4ケ所のスタンプを集めれば、神田カレーマイスター賞に応募できます。すると、制覇したコースの数に応じたグレードの「神田カレーマイスター認定証」がもれなくもらえます。11月4日・5日のグランプリ決定戦で20店舗のカレーを思う存分食べるのもよし、好きな日にスタンプラリーをしながらカレーを味わうのもよし、というわけです。

 

〈神田カレー グランプリ決定戦〉

日時:11月4日(土)11時〜19時・5日(日)11時〜17時

会場:小川広場(千代田区神田小川町3-6)

公式サイト:http://kanda-curry.com/