もうひとつの名物「ワンタン」のこともお忘れなく!

スープ感覚で呉冷麺と一緒に注文する人も多いそう

珍来軒を訪れたならぜひ味わっていただきたいのが、もうひとつの看板メニュー、ワンタン(650円)です。こちらは先代が屋台時代にも提供していたメニューでもありますが、呉冷麺と肩を並べられる味わいをと檜垣さんがアイディアを加えた2代目オリジナルの一品となっています。

ふわっふわのワンタンは、飲み込むつもりでなくても喉を通り過ぎる柔らかさ

スープは、呉冷麺のベースにも使用している珍来軒特製の鶏白湯スープ。ワンタンの具には豚バラ肉を使用し、驚くことにひき肉ではなくバラ肉を包丁で叩いて細かくしたものだそう。手間という愛情を込めて作った具は、思わず笑みがこぼれるほど甘くジューシーな味わい。子どもも喜ぶ、優しいワンタンです。呉冷麺同様に、半分ほど食べたら卓上の酢からしをかけるのもおすすめです。

先代から珍来軒を受け継いで45年。これからも呉冷麺を全国のみなさんのもとへ

25歳の時に珍来軒を継いだ2代目・檜垣巌(ひがき いわお)さん

元々は造船の仕事をしていたという檜垣さん。23歳の時に親戚関係にあった先代に誘われ、珍来軒に入社。25歳で店を引き継いでから45年。「季節によって甘みや辛みの感じ方が変わることもありますし、これまで手に入っていた食材が手に入らなくなることもあります。2代目としてできることは、このまちで愛されている呉冷麺の味を再現し続けることだと思っています」と教えてくれました。

こだわりのスープも、酢からしも店の味そのまま。呉冷麺(2食入1,130円)

“先代が試行錯誤を重ねて生み出した呉冷麺を、全国のみなさんにも食べてもらいたい”という思いから通信販売も行なっています。独自の半生真空製法によって届けられる呉冷麺は、自宅でも珍来軒の味を再現することができます。「また食べに行きたいけど、遠方でなかなか行けなくて」というリピーターからも大好評。珍来軒のホームページからお取り寄せできるので、クセになる味わいをご自宅でも楽しんでみてくださいね。

※価格は税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

撮影:貴島稔之
文:村山ゆかり