ラーメン王の異名を持つ小林孝充さんが、2022年の「今食べたい3店」をエリアごとにピックアップしてくれました! 映えあるその店舗と、選んだ理由について伺います。「東京編」「東日本編」に引き続き、最終回となる今回は「西日本編」です。
1. 中華そば 朱(広島県尾道市)
2019年惜しまれながらも閉店した尾道を代表する名店「朱華園」。二代目店主の高齢化と跡継ぎの不在によるものでしたが、その朱華園の味を引き継ぐ店が2020年にオープンしました。それがこの「中華そば 朱(しゅう)」です。
お店を営むのは初代店主の奥さんと二代目店主の妹さん。妹さんは朱華園時代も麺を作っていたとのこと。
食券機を見ると1杯から5杯まで中華そばのボタンがあるのが面白い。こんなのは初めて見ました。ワンタン麺や朱華園本店だけで提供していた隠れた人気メニュー焼きそばもあります。
平たい細麺と醤油色のスープ、表面に浮く大きめの背脂ミンチという構成こそ朱華園から変わっていないですが、スープの口当たりがだいぶ優しくなったように感じます。麺もスープに合わせてか柔らかめの仕上がり。個人的にこちらの味もかなり好きです。
昔からの常連によると初代のころの味に近くなったとか。復活した名店の味を是非食べてみてほしいです。