【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#45】「カレー処 ニューチェック」
街が持つその独特の雰囲気から「日本のインド」と呼ばれている高円寺。その割にカレーのお店が少ないじゃないかと昔は思っていたのですが、今となっては様々なカレーの名店がひしめき合うカレー激戦区となっています。
激戦区の常ですが、お店の入れ替わりがしばしばあります。良いお店でも様々な事情で閉店や移転を余儀なくされるということも。高円寺カレーの代表的な存在のひとつだった「インド富士子」も水道橋へ移転し、高円寺のカレーファンの嘆く声が聞こえていました。しかしインド富士子があったその場所に、新たなカレーのお店が誕生しました。今回ご紹介する「カレー処 ニューチェック」です。
カレーのジャンルで言えばスープカレー。マスターはスープカレー誕生の地であり激戦区でもある札幌・平岸の「ルッカパイパイ」で修行されたという生粋の札幌スープカレーシェフなのですが、こちらのスープカレーはサラッとしたスープというよりも、シャバッとしたスパイスカレー的な食感であり、ドロッとした感じもあるのでいわゆるスープカレーとしてイメージするものとはかなり違うのが特徴です。
野菜の粒子を感じる舌触りはスープカレーが苦手という方にも違和感なく愛されそうな仕上がり。それでいてスープカレーならではのスープのうま味とスパイスの香りをしっかりと感じるので当然スープカレー好きにも愛される、スープカレーとスパイスカレーのハイブリッド的スープカレーなのです。
具材はスープカレーらしく肉と野菜のコンビネーション。「豚野菜」1,300円は大ぶりの豚の角煮にさらに大きくカットされたニンジン、ナス、ピーマンなどスープカレーでおなじみの野菜がたっぷり入ったカレー。
辛さを選べるのですが、辛さLEVEL250が中辛。その上が400ということだったので400でお願いしました。スープカレーは辛めの方が素材の甘味やうま味が引き立つことが多いのですが、この400もまさにそんな辛さ。トロトロの豚も野菜も堪能できました。
「羊」1,300円は入っている野菜の種類は少し減るものの、ゴロゴロとたっぷり入ったラム肉のおいしさを存分に味わえる逸品。羊とスパイスって最高に相性が良いと思うのですが、それをこの一皿でも再確認しました。このカレーは特に北海道を感じます。寒い札幌で生まれたスープカレーですから、ちょうど今のように寒い時期に食べるのにぴったりなんですよね。
スープカレー以外にも黒板に単品メニューがありました。「ザンギ盛り」450円を注文。ザンギとは北海道流の鶏の唐揚げ。しっかりと下味をつけるのが特徴です。こちらのザンギもしっかりした味でこれだけ食べてもおいしく、スープカレーに入れてまたおいしく、満足度の高いものでした。
元々こちらは高円寺で間借り営業をしていたところからスタートし、昨年11月にこの場所で独立開店した形なのですが、インド富士子で空いた穴を見事に埋めてくれる存在となっています。高円寺のカレーファンはもちろん、スープカレー好きな方は是非一度食べてみてほしい個性豊かな美味カレーですよ!
※価格はすべて税込