【2軒め】「現代里山料理 ZEN HOUSE」

次に紹介するのは「ミレニアム 三井ガーデンホテル 東京」の地下にある「現代里山料理 ZEN HOUSE」。2020年3月にオープン。日本各地の旬の素材を、日本の食文化に重きを置いた様々な調理法で現代風にアレンジした「現代里山料理」を提供する。

ホテルのエントランス正面の階段を下っていくと、天井が吹き抜けとなったモダンな空間が現れる。

こちらのお店では、朝食から始まり、ランチ、ディナーといただけるが、カフェタイムには、アフタヌーンティーや、夏場はかき氷も提供(カフェタイムは15:00~17:00)。

「国産フレッシュ丸ごと桃のかき氷」

2021年のかき氷として「国産フレッシュ丸ごと桃のかき氷」1,500円と「自家焙煎 焙じ茶かき氷」1,500円の2種が提供されているが、今回は桃のかき氷をいただいた(桃のかき氷は売切れになる場合もあるので、事前予約がおすすめ)。

こちらのかき氷は、北アルプスの天然水が湧く信州・安曇野の地下水をマイナス10度で8時間かけて凍らせ、口溶けの良い透明度の高い氷を使用。「国産フレッシュ丸ごと桃のかき氷」は、国産の桃1個をシロップに漬け込んだコンポートを大ぶりにカットし、かき氷の上に散りばめたもの。

迫力のある存在感! かき氷の横には、濃厚な「桃の追いシロップ」と「練乳」が添えられている。桃のコンポートは、しっかりめの果肉。桃本来の味わいが楽しめるよう甘さは控えめで、あっさりとした味わい。氷は、口どけよく、さらりとしている。

上から食べ進むと氷の中央に桃のアイスが出現する。このあたりで練乳をかけて、味の変化を楽しみながらさらに食べ進む。最後は濃厚な桃のシロップで〆る。

静かにジャズが流れるモダンな空間で楽しむかき氷は格別であった。周りには、静かにアフタヌーンティーを楽しむ人たちの姿も。

【3軒め】「中村藤吉本店 銀座店」

「中村藤吉本店」は、1854年創業。京都宇治で160年以上の歴史を誇る老舗。JR奈良線・宇治駅を降りてすぐの場所にある本店の建物は、国の重要文化的景観に指定されている。宇治の本店のほか、平等院店、京都駅店なども出店。

銀座店は、2017年「ギンザ シックス」にオープン。広々とした店内でゆったりとお茶スイーツを楽しむことができる。

今回は「夏の茶ごろも」を注文。すると、まずは水出し中村茶が運ばれてきた。

こちらは、水で出したときにおいしくなるように、碾茶、玉露、かぶせ茶、煎茶、煎茶かりがねの5種をブレンドした、水出し専用のお茶。落ち着いた甘味と旨味、まろやかな渋味が感じられる。

「夏の茶ごろも」

いよいよ注文の品が運ばれてくる。氷には、抹茶蜜と京都村上重本店の柴漬けが添えられている。氷の上に抹茶蜜をかけて、氷を切り分けるように下に食べ進むと「葛餅」が出現!

「夏の茶ごろも」の構造は、なめらかな舌触りで、ほどよい甘さの特製抹茶餡の周りに、上質な吉野本葛を使用し、注文毎に練り上げ、氷水で冷やしたぷるんぷるんの葛餅を配置。上から綿雪のようなふわふわの氷をかぶせたものとなっていて、特製の抹茶蜜を上からかけていただく。

店員さんの説明によればかき氷メニューは別途あり、お店的には、こちらの「夏の茶ごろも」は、あくまで「葛餅」に氷をかぶせたという位置づけらしい。

なるほど、これが、かき氷の専門家が教えてくれた「和菓子をメインにかき氷を組み合わせたもの」だと納得。

「生茶ゼリイ(小豆あん)」390円

こちらの店頭では、テイクアウト用「ゼリイ」も販売されていて、手土産にも最適。つるりとした濃い目の抹茶ゼリイに、餡がベストマッチ!

「ひんやりスイーツPart2」では、ちょっと気の利く「ひんやり手土産」を特集します。お楽しみに!

※価格はすべて税込

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部地域で飲食店に営業自粛・時間短縮要請がでています。各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いします。

※本記事は取材日(2021年7月23日)時点の情報をもとに作成しています。

撮影・文:猫井登