【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#21】「スパイスカレー食堂」

今年の2月、四谷にオープンした「スパイスカレー食堂」というお店があります。スパイスカレーとは何か簡単に説明すると、インド亜大陸のカレーに影響を受けつつ日本人が独自に進化させた、ルウを使わずスパイスから合わせて作るカレーのこと。基本的にインド亜大陸の現地系カレーはスパイスカレーの範疇に含まれないのですが、以前四谷のスパイスカレー食堂に行った際は厨房にスリランカ人女性がいて、食べたカレーも現地スリランカに近いテイストでした。そのお店がこの7月、早くも五反田に2号店を出しました。

四谷同様、朝8時から開店しているのがまずうれしいポイント。朝カレーという言葉自体はすっかり浸透しているものの、実際に朝お店でカレーを食べられるところはまだまだ少ないですから、朝からカレーを食べたい僕のような人間にはありがたいです。朝からがっつり食べられないという人にはハーフサイズがあるのも良いですね。

メニューはチキン、ポーク、ベジタブルキーマカレー、シーフードの4つ。今回はベジタブルキーマとシーフードカレーをそれぞれハーフサイズでいただいてきました。

「ベジタブルキーマカレー(ハーフ)」

「ベジタブルキーマカレー(ハーフ)」800円は大豆ミートの挽肉と野菜をキーマにしたものにスリランカの副菜が周りを彩ります。素材自体の味を感じる優しく柔らかい仕上がり。スパイス感は控えめですが、卓上のスパイス2種を追加すれば自分好みのスパイシーさに変化可能です。

「シーフードカレー(ハーフ)」1,000円は海老、あさり、ホタテがたっぷりのドライカレーがのる豪華版。スリランカ料理はモルディブフィッシュなどのだしを使うことでも知られていますが、魚介が持つだし感もしっかり出ていて、しみじみとうま味を感じる一皿となっていました。どちらもパリップという豆カレーがついてきますから、実質2種盛りという形。少しずつ混ぜながら食べていくと味の変化も出て最後まで飽きずに食べることができます。

「シーフードカレー(ハーフ)」

食べてみて思ったのは、四谷店よりもスパイスカレー的であるということ。このメニュー自体もそうですが、全体的な味のまとまりや食後感がスパイスカレーのそれであり、現地の尖った味が苦手だという方にもすんなり受け入れられそうなおいしさでした。五反田はサラリーマンも多い街ですが、朝から来ていたサラリーマンと思しきお客さんが帰り際「いやぁ、これ、クセになりますね」と満足そうに帰っていったのが印象的でした。こんなカレーを朝食べたら、確かに一日頑張れるでしょう。

ちなみにこちらのお店、中野坂上に3号店も準備中とのこと。この調子でお店を増やしていく予定だそうです。何しろこちらのお店を手掛けるのは新宿エリアに展開する「もつ煮込み専門店 沼田」(ちなみに沼田にはカレー煮込みもあり、おすすめです)をはじめ、様々な飲食店を展開する企業。そしてその社長自ら五反田店の厨房に立って営業していました。それだけ本気で展開を仕掛けているということ。

朝からスリランカスタイルのカレーが食べられるお店が全国各地に増えていったら、きっと楽しいですしカレーQOLも上昇することでしょう。今後にも期待大のお店です。

※価格はすべて税込

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※新型コロナウイルス感染拡大を受けて、一部地域で飲食店に営業自粛・時間短縮要請がでています。各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いします。

※本記事は取材日(2021年7月20日)時点の情報をもとに作成しています。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/