定番からオリジナルまで。とぅるんっと食感のうどんを堪能!
恵味うどんの人気は「とりおろしうどん」850円。一ノ宮さんが手打ちうどんをはじめた1994年当時からあるオリジナルメニューです。ウルメイワシにサバ節、羅臼昆布でとった出汁に、大分・日田の醤油を加えたつけダレには、大根おろしと薬味、さらに一口サイズの鶏肉がごろり。九州醤油ならではの甘味が感じられるどっしりしたつけダレは、食べ応え抜群ながら、薬味や大根おろしのおかげかするする食べ進められます。
さらに、野菜の天ぷらが器からはみ出るように盛られた「よりどりうどん」800円。メニューには野菜天3種とありますが、いつ頼んでも3種を超える量がのせられています(笑)。さらに天ぷらのほか、甘辛く炊いた牛肉に香ばしさをプラスするかつお節、風味を引き立てる大根おろしやおろし生姜まで。それぞれの食材からの旨みが混ざり合ったスープは、香りもよく絶妙です。
もちろん、博多うどんの定番トッピングが付いた「ごぼう天うどん」650円も楽しめます。ごぼうは一度、出汁で炊いて下味をつけたものを使用。別皿で用意してくれるので、ザクッとした食感を楽しんだ後に、スープに浸した衣を堪能するという、二度おいしい食べ方ができちゃいます。
うどんだけで足りない人は、鶏肉(かしわ)を使った炊き込みご飯のおにぎり「かしわ」150円をプラス。うどんの出汁に干ししいたけの戻し汁、炙った鶏皮を一緒に炊き込んでいるので、ほんのり甘く、上品な香りと香ばしい肉の旨みを一度に頬張れます。日によって、かしわの代わりにトウモロコシやグリーンピースなどを使った、季節の炊き込みご飯が登場することもあるのだとか。
手打ちだからこその熱量を感じてほしい
「今は機械の技術もどんどん上がってきていますよね。手打ちに負けないうどんを機械で作ることができるようになったから、機械を導入するお店を否定するわけではないし、精密に作られる機械だからこその良さもある。でも毎日自分でうどんを打って、茹でたてにこだわるのは、手打ちだからこその熱量が込められると思っているから。うちのうどん、よく『熱すぎる』って言われるし、お客さんに提供するスタッフからも『熱くて持てない!』って言われちゃうんだけど(笑)。一品一品、茹でたて、揚げたてにこだわりたい。こんな時代だからこそ、お客さんにはうどんに込めた熱量までしっかり吸収してもらいたいですね」
ときにお客さんに酷評されながらも、こだわり続けた手打ちへの思いをそう語ってくれた一ノ宮さん。福岡という土地に根付くために、進化を続けてきたのです。福岡だからこそ生まれた「博多うどん」を、味わってみませんか。
※価格はすべて税込