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【日本全国 地元のグルメ〜北海道・札幌編〜】カレーに餃子、ザンギまで! トッピング&スパイスで進化する札幌カレーから目が離せない
札幌はスープカレーのメッカとして知られていますが、実はルゥカレーの文化も独自の発展を遂げています。例えば、札幌を中心に50年以上も愛され続けるチェーン店「みよしの」では、ルゥカレーに餃子をトッピングしたメニューが大人気。開拓者精神にあふれる自由な発想が札幌らしいですよね。

今回はそんな札幌でオープンしたばかりの5店舗をご紹介しつつ、最新の札幌カレー事情を紐解きます。
1. カレートッピングの新境地!? 北海道名物ザンギが濃厚カレーと融合
ザンギ(唐揚げ)がおいしいと地元札幌で評判の居酒屋「でたらめ」が、2019年5月にカレーとザンギに特化した姉妹店をオープン。その名もズバリ「デタラメノカレートザンギ」です。

約30時間かけて鶏の旨味と玉ねぎの甘味を凝縮した無水カレーは、元々居酒屋でも人気裏メニューだったそう。ルゥとの相性を考え、ライスは岩見沢松長農場の「ななつぼし」と「ゆめぴりか」をブレンドしています。そこに、衣はカリっと肉はジューシーな巨大ザンギをトッピング。卓上備え付けの特製マヨネーズやチリパウダーをかけ、好みの味に整えるスタイルです。
古くから地元に根付く餃子カレーと合わせ“札幌トッピングカレー”として、これから定着するかもしれません。
2. 欧風カレーに染み渡る札幌スープカレー&仙台牛たんの相乗効果
仙台の名店「牛たん料理 閣」に感銘を受けた店主が、7年以上も試作を続け、満を持してオープンさせたのが「欧風カリー ドモン」。仙台から取り寄せた牛タンをホロッと崩れるまで煮込み、独特の旨味を活かしたカレーに仕上げています。

店を代表するメニューは「欧風牛たんカリー」790円。コクの深いシチューのようなルゥには、本場インドから取り寄せたスパイスを複雑にブレンドして加えているそう。スープカレーのように彩り野菜をトッピングできるのも嬉しいポイントです。
高知よさこい祭りを参考にYOSAKOIソーラン祭りを開催したように、地元名物を活かしつつ、異なる地域の良いところを取り入れるのも、また札幌らしさと言えるでしょう。
3. 札幌に新しい風を吹かせた大阪のスパイスカレー文化
大阪のカレー文化を参考に“札幌スパイスカレー”という新ジャンルを確立し、瞬く間に行列店となった「黒岩咖哩飯店」。2019年4月にはファン待望の2号店「札幌スパイスカレー 黒岩カリー飯店 山鼻」も登場しています。

カルダモンなどの挽きたてホールスパイス、カスリメティを利かせた「スパイスカレー」890円にのるのは、スープカレーの定番具材である骨付きチキンレッグ! 人気店「エイト カリー」や「ハラッピ」などとのコラボカレーも度々開発しており、札幌スパイスカレーのブームを牽引するお店として、さらなる注目が集まりそうです。
4. 辛くないのにスパイシー! 子供にもおすすめの摩訶不思議カレー
ジンギスカン屋を間借りし、昼のみ営業をしていた「はらっぱカレー店」が2019年6月に移転リニューアル。ついに実店舗を構えることになりました。

定番メニューは大阪のカレー店「クミン ソウル」仕込み。バングラデシュカレーをベースに25種類以上のスパイスをブレンドしながら、日本人の舌に合わせて刺激を抑えた優しい味わい。辛さはないのに汗が吹き出る不思議なカレーと評判になっています。
まだまだ定義が決まっていない札幌スパイスカレーの文化に、大きな影響を与えそうな注目店です。
5. 本場ネパール人シェフが仕上げるスパイスまぜカレーの妙技
揚げたてドーナッツとハイカロリー料理が有名な「サーハビー」に、ランチタイム限定のカレー専門店「カトマンズカレー」が誕生しています。

メニューの中心はネパール人シェフのパルガスさんが作る、混ぜることでより美味しくなる“スパイスまぜカレー”。日替わりのカレーをはじめ、ライスやインド風煎餅(パパド)、複数の色鮮やかな副菜(アチャール)がワンプレートに盛り付けられています。
辛さは控えめ、日本の食材を多用しており、本場とはまた違った新しい味わいに仕上がっています。
とどまることなく進化を続ける札幌のカレー文化。今後はより大きなムーブメントに発展しそうですね。
※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。
※価格はすべて税込
文:佐藤潮