【カレーおじさん\(^o^)/の今月のカレーとスパイス】2023年11月を振り返る

急に寒くなってきて体調を崩す方も増えているのではないでしょうか。寒さをしのぐための漢方としても使われるスパイス、そしてスパイスで構成されたカレーを食べることによって体の中から温まるのが良いですよ。

というわけで11月のカレーとスパイスは、

  1. フレンチとネパール料理が融合した新感覚ハイブリッドカレーと個性的料理の数々
  2. 札幌の人気スープカレー店で修業したシェフによるスパイスカレーのお店と、東京の間借りカレー界で話題となったスパイスカレーのお店のシェフによるスープカレーの新店舗
  3. ファストフードではなくスローフードとしてのカレーやインド料理の可能性を提示してくれるお店
  4. 初心者でも安心の南インド料理の人気店がゴージャスな場所で復活

以上5店舗のご紹介。

健康的なものを食べて、しっかり寝ることが免疫力を高めると言われています。今回ご紹介したものはヘルシーな料理が多いです。程よく食べて、忙しい年末に備えていきたいものですね。

【第1週のカレーとスパイス】今のうちに行っておくべし! フレンチとネパール料理が融合したスペシャルなカレー店が牛込神楽坂に誕生「LION ET LAPIN (リオネラパン)」

牛込神楽坂駅近くの住宅地エリアに面白いお店が誕生しました。その名は「LION ET LAPIN」。

フランス語で「ライオンと兎」という意味ですが、こちらのオーナーとシェフが幼なじみで、お二人とも獅子座の卯年生まれなことからつけられた店名です。このお店の何が面白いのかというと、フレンチとネパールのハイブリッド的なカレーが味わえるということ。

ランチタイムは今のところ「カレーチキン」1,500円一本勝負。箱根のオーベルジュで修業した日本人シェフと、ネパール人コックが手を組んでできた傑作カレーです。

「カレーチキン」

カレーはネパールのスパイス使いに、メインの具材としてチキンの香草焼きが加わり、隠し味にバターも使ってフレンチ感もあるのです。クローブなどが香るグレイビーは程よく刺激的で同時に奥深く、他にありそうで無い個性的なテイスト。一口食べるとスプーンが止まらなくなるようなクセになるおいしさです。

ご飯とパンがつくのですが、ご飯はだし生姜ご飯で風味が良く、パンも自家製の全粒粉パンでこちらもやはり風味が良く、どちらもカレーと合わさると相乗効果が生まれて香り高い一皿となります。

「サラダ」

ランチの「サラダ」500円も手が込んだ逸品。フレッシュな季節野菜にエスプーマととうもろこしのソースを忍ばせ、食べていくうちに混ざっていくのが楽しいです。添え物のサラダというわけではなく、これだけで一つの料理としての満足感を得られます。

ディナータイムはコース(予約制)もアラカルトも楽しめます。

「モモ」

「モモ」900円は、カレー好きにはおなじみのネパールの小籠包的な料理なのですが、中のあんには鴨肉を、生地にはシコクビエを使用し、ゴルベラコアチャール(ネパールのトマトソース)にもパプリカやアーモンドを使い、スペインのロメスコソース的なニュアンスも感じさせる個性があります。

また、だしとコンソメを合わせたオリジナルのおでんやしゃぶしゃぶのコース、さまざまなカレーを楽しめるカレーコースもあります。

カレーコースの「赤ワイン煮込みのビーフカレー」

カレーコースには「赤ワイン煮込みのビーフカレー」「黒ビール煮込みのラムカレー」「レッドカレー仕立てのシーフードカレー」にお店の看板メニューである「カレーチキン」も加わり、他に前菜やサラダなど品数も多いのでおなかいっぱいになるのですが、味のベクトルが違うので最後までおいしくいただけるという、カレー好きにはたまらないコースでした。

カレーコースの「レッドカレー仕立てのシーフードカレー」
カレーコースの「黒ビール煮込みのラムカレー」

今後ランチでもチキンの他にカレーコースに含まれるカレーを出していく予定とのことですが、他の料理も軒並みおいしいのでコースでいただく価値が多い大いにあります。

まだあまり知られていないので入りやすい穴場的存在ですが、このクオリティなら人気が出ていくのは間違いなしです。今のうちに行っておくべき隠れた名店ですよ!

【第2週のカレーとスパイス】一食の価値アリ! カレーマニアが注目する最先端の札幌スパイスカレー&スープカレー

全国でさまざまなジャンルのカレー専門店が増え続けています。こと北海道・札幌でカレーと言えばやはりスープカレーが代表的ですが、今回はスープカレーの名店で修業の後にスパイスカレーのお店を開いたシェフと、東京でさまざまなスパイスカレーを作った後に札幌でスープカレーのお店を開いたシェフによる、2つのお店をご紹介したいと思います。

1.「スパイスカレー ハラッピ」

札幌発で全国に展開するスープカレーの大人気店「SAMURAI」で修業したシェフが、札幌は二条市場近くで「のんびりスパイス酒場harappi」を開店し、昨年南1条西13に移転して店名も「スパイスカレー ハラッピ」にリニューアルしました。

以前のお店より倍以上広くなり、ゆっくりとくつろげる空間。カレーの他にもスパイスジェラートをメニューに加え、夜はおつまみカレーのセットもあってさまざまなニーズに対応してくれるお店となりました。

「4種あいがけカレー」

名物の「4種あいがけカレー」1,750円は和出汁パリップ、薬味たっぷり梅ラッサム、サグパニールの3種が固定、もう1種を選ぶシステム。カレーマニアには札幌発祥で全国に広がったと知られているパキスタン風チキンカレーをセレクトして注文。

見ての通り何とも彩り鮮やかなワンプレート! 見た目のみならず味もそれぞれ素晴らしく、特に梅ラッサムは個性が際立っていました。

それぞれのカレーと副菜が混ざり合った味も計算されていてバランスが良く、ほぐし身になるまで煮込まれたパキスタン風チキンカレーの鶏肉がすべてとつながり、最初から最後までおいしく、そのおいしさが変わっていく楽しさがあります。

「スパイスジェラート」

「スパイスジェラート」360円は、3種あった中から栗とラム酒とオールスパイスのジェラートを注文。北海道らしく熊をかたどったモナカ形式で提供され、こちらも可愛らしいルックスです。そしてやはり味も素晴らしい。

栗とラムの相性の良さ。そこに程よく加わるオールスパイスの爽やかかつ甘やかな香りが加わります。

シェフは今も日本全国でイベント出店しつつ各地のカレーを食べ歩いている方。ご自分のお店を運営しながらあえて間借りカレー店も時折開くなど、とても面白い活動もされています。

そんなシェフだからこその、あえて札幌でスパイスカレーを広めたいという意気込みを感じるお店です。

札幌のスパイスカレーの一歩先を行く存在だと言えるでしょう。

2.「GOKURI 札幌本店」

続いてのお店も個性的。東京各地で「極哩」として間借りカレー店を展開し、多い時には同時に4店舗も構えてそれぞれ人気となっていたお店が、スープカレー専門店として札幌で生まれ変わりました。

欧風カレーに近いもののどのジャンルにも属さないような個性あるビーフカレーからスタートし、その後スパイスカレー、スリランカカレー、大阪的な出汁カレーとさまざまなジャンルのカレーを提供してきたシェフが、その経験値のすべてを注ぎ込んで作るスープカレーというわけです。

「GOKURI流ザンギ」と「スパイス春菊天ぷらハーフ」をトッピングした「厳選素材の相場王ハンバーグ」と「味噌の極スープ」

「厳選素材の相場王ハンバーグ」1,680円のスープカレーを+100円で「味噌の極スープ」に。さらに「GOKURI流ザンギ」130円と「スパイス春菊天ぷらハーフ」200円もトッピングして注文。

ディナータイムは生ビールかハイボールが1杯サービスになるということでハイボールをいただきながら待ちました。

店内のテーブルの装飾も自分で仕上げたということですが、スパイスやハーブをあしらったテーブルが何とも楽しく、美しいです。

スープから一口。仙台味噌や信州の白味噌をブレンドして作ったという味噌の甘みとうまみを感じるスープは、どこか味噌ラーメンを思わせるような感覚もあって楽しいおいしさ。スパイス使いにも個性があり、誤解を恐れずに言うなら札幌の王道スープカレーとはかなり違う着地点です。

存在感のあるハンバーグからあふれる肉汁がスープにさらなる深みを加え、野菜もたっぷり。

ザンギや春菊天ぷらは濃いめの味付けでこれとご飯だけ食べても満足できるもので、ご飯もバスマティライスと日本米のブレンドということで、このあたりにもシェフの経験が活きていると感じました。

型にとらわれないからこその自由な楽しさとおいしさを感じるものであり、新感覚のスープカレーと言えるでしょう。

スープカレーからスパイスカレーに進化したシェフと、逆にスパイスカレーからスープカレーに進化したシェフ。

どちらも札幌において異色の存在ですが、その個性あるおいしさは一食の価値ありですよ!