近年ますます人気の都市、福岡。定番からイノベーティブなものまで、食のシーンも話題満載のこの街で、何を食べればいいのか。今回、福岡を代表するシェフの一人、「ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ナチュール・ゴウ」の福山剛さんにそのナビゲーター役を買って出ていただいた。この街を愛し、その魅力を知り尽くしたシェフが、自身も仕事の後、夜な夜な通うというディープな店が勢揃い。これを知れば、福岡がもっと楽しくなる〈After Gohの福岡〉、短期集中連載でご紹介します!

 

第1回 福岡にこのシェフあり。「ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ナチュール・ゴウ」

第2回 〈After Gohの福岡〉世界一の唐揚げがある店

第3回 〈After Gohの福岡〉秘密の隠れ家ワインバー

第4回 〈After Gohの福岡〉豆腐がこんなにおいしいなんて!

第5回 〈After Gohの福岡〉シェフもやっぱりラーメン

 

〈After Gohの福岡:第4弾〉やっぱり美味しい! 行列のラーメン「Shin Shin」

 

「福岡のラーメン屋の中でも一、二を争う、行列店ですよ。超有名店ですけれど、やっぱり美味しい。何度行ってもまた食べたくなるんですね。あっさり系の豚骨なので、締めのラーメンにもぴったり」と剛さんのイチ押しは「博多純情らーめんShin Shin」。昼どきは午後3時くらいまで、店の前に50m以上の行列が続くほどの人気店だ。店に入ると、ラーメンラバーの熱気がムンムン、カウンター前のガラスのついたてには、麺を湯切りしたときの湯が勢いよく飛んでくる。壁は訪れた有名人の色紙で埋め尽くされている。まさにラーメンの聖地だ。

博多shinshinらーめん 650円

人気の秘密は、まず、スープ。“食べやすく誰もが飲み干してしまう純情なスープ”がコンセプトで、国産の豚骨と佐賀県の銘柄鶏“ありたどり”、九州産の野菜を丁寧に煮出して取るのだという。麺の細さは恐らく博多一。自慢のスープがよくからむようにという配慮からで、この麺のファンも多い。秘伝のたれの中でじっくり煮込んだ自家製チャーシューはとろけるようだ。

ちゃんぽん 780円

スタンダードなラーメンのほかに、剛さんが好きなのが「ちゃんぽん」。スープはまったく一緒で、麺をちゃんぽんの麺に替え、炒め煮した野菜をたっぷりのせたもの。よりあっさりとして、なんともやみつきになる味は、博多と長崎のハイブリッドラーメンと言えよう。これもまた、博多ならではの楽しみだ。

 

 

撮影:戸高慶一郎