近年ますます人気の都市、福岡。定番からイノベーティブなものまで、食のシーンも話題満載のこの街で、何を食べればいいのか。今回、福岡を代表するシェフの一人、「ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ナチュール・ゴウ」の福山剛さんにそのナビゲーター役を買って出ていただいた。この街を愛し、その魅力を知り尽くしたシェフが、自身も仕事の後、夜な夜な通うというディープな店が勢揃い。これを知れば、福岡がもっと楽しくなる〈After Gohの福岡〉、短期集中連載でご紹介します!
第1回 福岡にこのシェフあり。「ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ナチュール・ゴウ」
第4回 〈After Gohの福岡〉豆腐がこんなに楽しいなんて!
第5回 〈After Gohの福岡〉シェフもやっぱりラーメン
〈After Gohの福岡:第2弾〉豆腐をアテに!うまい・楽しい・オシャレ!の三拍子揃った「三原豆腐店」
佐賀県鹿島の老舗豆腐店・三原食品の3代目が、実は剛さんの幼馴染み。仲間内で飲んでいるときに博多で豆腐料理の店をやろうという話が盛り上がり、剛さんの店から3分ほどのところにオープンした。店名もそのまま「三原豆腐店」。
メニューにはまぼろしの厚揚げ、うにのせ揚豆腐、大豆のオイル煮、豆乳のカニカレーなど、本家の豆腐や豆乳、大豆を使った、気の利いた“あて”がずらりと並ぶ。どれもセンスが感じられる美味しさ、かつ体にも優しいので、食後にもう少しだけ飲みたい、というときにぴったりだ。
店に入ると、すぐにロングテーブルがあり、目の前でスタッフが調理してくれる距離感も絶妙で、ここで剛さんが飲んでいるときは、ほとんど、芸達者な店長・中島正貴さんとの掛け合い漫才のようだ。
また、テーブル上に下がる照明の傘が豆腐のプラスチックケースだったりと、いちいち小洒落ている。店の奥には、三原豆腐店オリジナルのTシャツも売られていて、これがまたカワイイのだ。「スタッフのユニフォームとして作ったら、ほしいという人が続出して、販売することになっちゃって。毎年新しいバージョンが出るんですよ」と、中島さん。
剛さんがガガンを飲みに連れていったのが3年前。すっかりガガンは気に入り、何度も訪れたあと、バンコクに三原豆腐店を作りたいと言い出した。最初は冗談だろうと思っていたら、これが、本気も本気。2018年4月、ガガンと三原豆腐店の共同出資でバンコクに三原豆腐店の支店を開いた。オープンから半年は、店長の中島さんもバンコクで指導にあたったという。いやはやガガンの行動力には驚くが、アジアに開かれた三原豆腐店は、訪れてみたいAfter Gohの筆頭と言えるだろう。