〈期間限定連載〉勝手にドラマ部!ペール A子の、そのタップをください

ドラマウォッチャーのライター、ペール A子。秋ドラマ戦線が盛り上がるなか、A子が毎週欠かさず“リアタイ”で観ているのが日本テレビで放映中の『獣になれない私たち』。ドラマのなかで頻繁に登場し、ときにキモとなるのが架空のビアバー「5tap」および、クラフトビール。自身もクラフトビールをこよなく愛するA子が、ドラマの極私的感想を織り交ぜ、クラフトビールを楽しむための“ソリューション”(マルシー亜希子さん by ギボムス)を提案します!

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※ネタバレを含む可能性があります

Vol.3 もどかしくって、立ち飲みタップ10!

11月21日に放送の視聴を終えて、A子は憤慨しております。京谷(田中圭)に別れを切り出し新たな一歩を踏み出した晶(新垣結衣)。京谷と晶の問題がひと区切りつき、物語は山場をむかえたように思えますが、A子は首を何度もかしげてしまいました。

 

それは、何も解決されていないから。だって、そもそもの原因はブラック黒木……否、朱里(黒木華)ですよ? 朱里との関係を整理できない京谷、それに対する不安や苛立ちなど自分の本音を言えない晶。別れに至ったのはふたりにも要因はありますが、それはブラック朱里がもたらした副産物であって。晶と京谷が互いに省みていた行動は、それぞれ愛し合っていたからこそともとれるのではないでしょうか。

 

とはいえ、恋愛は理屈ではなくタイミング。晶と京谷のふたりの縁がそこまでなかったという見方もできます。でも、物理的な迷惑をもたらしている根本の原因は、朱里です。それともこの“困ったちゃん”がまかり通るのが、野木さんの描くリアルなのでしょうか。

 

野木作品の「アンナチュラル」では、彼女を殺された男性が、犯人である女性友達を、周囲が止めるのも聞かず刺しました。どうにもならない人の弱さ、個人の勝手によってもたらされる絶望。でも、その“人的絶望”とどう向き合うかがドラマの醍醐味。ご都合主義でみんながハッピー♪という展開とは一線を画したストーリー運びに共感したA子としては、これから朱里にどういう役割を担わせるかは興味がわくところです。でも、やっぱり人に迷惑をかけた分の落とし前はきっちりして欲しいな。

 

ま、あそこまで極端な行動はとらないにしてもいますよね、朱里のような人。全て他人のせい。人頼み。自分がやられたら騒ぐのに、他人には平気でやる。恒星(松田龍平)が放った「不幸の背比べは楽しいですか?」砲に、救われた視聴者は多かったのではと推察します。

 

明日放送の第8話では、朱里が晶の会社の採用面接を受けることに。後半戦をむかえてもなおブラック化が止まらない朱里(そして、朱里ネタがつきないA子)。それらがもたらす影響とは!? 野木さんならではの新しい視点で描く、(ラブかも知れない)物語からまだまだ目が離せません。うなるような伏線回収、すかっとした結末を用意してくれることを祈ってリアタイ待機します!

タップ10までOK!立飲みスタイルでクラフトビールを楽しめる新店

立飲みビールボーイ 中目黒店

第7話の冒頭、晶と恒星は「5tap」ではなく、立飲みスタイルでクラフトビールを楽しんでいました。いつか恒星にビールをご馳走になるのが、A子の夢です。苦笑

 

ワインや日本酒の立飲み屋の人気も手伝ってか、クラフトビール専門の立飲み屋も増えてきました。今回紹介するのは、10月にオープンしたばかり、国内外から10種のビールを日替わりでのめるこちらのお店。

中目黒駅近くと場所も便利。1軒目としても、軽めのお疲れ乾杯!の場としても、さまざまなシーンで頼りになりそう。ビールは、人気のものから珍しいものまでがラインナップ。けもなれに登場したクラフトビールに出合えるかも!?

クラフトビールに合う技ありフードメニューも充実。ミルフィーユ状に重ねたハムをフライにした「ハムカツエッグ」は、サクサクとした食感が楽しい。(600円)

 

ビールは、ライト、ヘビー、ビター、と味をわかりやすく表示したチャートがメニュー上に明記され、気分に合わせて選べる仕組みに。ハーフ(250mm)480円〜、パイント(473mm)780円〜と価格も手軽。ここは、晶に負けず、10タップまでオーダーして飲み比べしてみては。

 

今晩放映予定の第8話の展開次第では、A子も“ヤケタップ”しに駆け込むかもしれません。

 

 

撮影:森山祐子