【噂の新店】馳走 うお佐

“ザ・日本の朝ごはん”が味わえる

千日前通沿い、難波の交差点すぐ。「馳走 うお佐」が、2026年5月1日オープンした。ここは西天満の名店「お料理山田」の山田晃弘さんがリブランディングした“朝ごはん”に特化した日本料理店で、8:30、10:00、11:30スタートの3部制という、これまで大阪ではあまりなかったスタイルの一軒だ。

店は大阪メトロなんば駅からすぐ。難波のど真ん中にある
樹齢300年を超える檜のカウンターが素敵。テーブル席もあり

「土鍋で炊きたての白ご飯、焼きたての魚、出汁の香り豊かな味噌汁やおかず……。一日の始まりに最適な、ちゃんとした日本料理をお出ししようと考えました」と話す山田さん。「実は、ここは70年続く、祖父や両親の店でした。2代目の父も70歳前となり、体力に限界を感じていたので、労働時間を短くできないだろうか、と考えたことが店のスタイルを変えるきっかけになりました」とも話してくれた。

左から、父の能弘さん、母の敦江さん、と山田晃弘さん。今は親子で店を切り盛りしている。祖父は孫に「店を継いでほしい」と何度も話していたそう

朝定食をご紹介!

まずは炊きたてのご飯からご紹介。お米は富山県産「てんたかく」と岡山県産「桃太郎」をブレンドして使用。「『桃太郎』は粒感があって、香りが良く、気に入っているお米。そこに粘りがある『てんたかく』をブレンドしたら理想の炊き上がりになりました」と山田さん。土鍋で炊き上げたご飯は蒸らしなしで提供。「1杯目は粒感がしっかり、2杯目、3杯目は次第に蒸らされることで、甘みとうまみが出てきます。お米の表情がどんどん変わるのを楽しんでほしいですね」

滋賀県・雲井窯の中川一辺陶の土鍋で炊き上げる
見よ! 炊き上がったばかりのつやつやのご飯

ご飯が進むおかずは日によって異なるが、今日は以下のラインナップ。焼き魚は、熊本天草産クエの味噌漬け。小鉢は、アボカド×山葵のトッピングが好相性なマグロの胡麻醤油漬け、父・能弘さんが練り上げた胡麻豆腐、「お料理山田」でも定番の卵黄醤油漬け、小松菜と舞茸、薄揚げのお浸し、山椒じゃこ、お漬物、梅干し、味噌汁。盛りだくさんなおかずで、自然とご飯をおかわりしてしまう。

「朝定食」3,600円

「料理は大阪らしく素材を無駄にせず、使い切るようにしています」と山田さん。素材そのものを活かすためにできる限り調味料を使わないようにしているそう。定食にプラスできるおかずもその心意気が受け継がれている。

「お料理山田の和牛どて焼き」900円。「お料理山田」でスープをひいた和牛を使い切るため味噌で煮込み、どて焼きに
「イカの明太子和え(キムチ風)」600円。イカの耳やゲソを刻み、明太子とキムチを混ぜた和え衣で

“朝ごはん”という形で日本料理をつなぐ

「温かいものは温かくなど当たり前のことをちゃんと当たり前に守りつつ、朝ごはんという形で、安定しておいしい日本料理を届け、70年続いた店を礎に日本の食文化をつなぎたいですね」と話す山田さん。朝から自分の身体を思いやることができる、贅沢な食時間で心を満たしに、ぜひ訪れたい一軒だ。

大阪旅行時の朝ごはんとしてもおすすめ!

※価格は税・サービス料込。

文:木佐貫久代
撮影:東谷幸一