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巷には「予約困難」な焼肉店がたくさん存在している。口コミやメディアへの掲載など、予約困難となる要因はさまざまだ。本連載では肉バカ・小池克臣さんに早めに押さえておくべき「予約困難予備軍」の焼肉店を焼き方のポイントとともに教えてもらう。

閉業した老舗町焼肉「明洞」の味を継承し「ニューみょんどん」として御成門で始動
今回、小池さんが紹介するのは、御成門に昨年6月にオープンした「ニューみょんどん」。神奈川で愛され、昨年惜しまれつつ約40年の歴史を閉じた町焼肉「明洞」の味を継承し再出発を遂げた、新たなる次世代に繋げる期待の焼肉店の魅力に迫る!

御成門駅から徒歩3分の店は、新橋駅、大門駅からもアクセスがよく、好立地に位置する。オフィスビル群の中に、やや異質なレトロな風格を放つ外観。中へ足を踏み入れると、さも昔からここにあったような、どこか落ち着くような空間が広がっている。店内を流れるBGMは昭和歌謡というのも、居心地がいい理由の一つだと小池さん談。



小池さん
大都会の中で、去年できたとは思えないような、ずっとあるような佇まいがいいですよね。新店ができたと知人に連れられて訪問したのですが、すぐファンになってしまった、味も居心地もいいお店です!
レシピは約120種! 創業40年の味を、次世代へと継承したわけとは?

廣瀬さんが脱サラし、神奈川県寒川町に焼肉店「明洞」を始めたのが40年前。“アイス以外はすべて手作り”を掲げ、真夜中まで営業し、地元のタクシードライバーに始まり、常連たちに愛されてきた、タレハラミや料理の多さで人気を誇る老舗の町焼肉だった。長年夫婦二人三脚で走ってきたが、高齢となったことから引退を考え、惜しまれつつも25年1月にその幕を閉じることに。しかし、飲食業を経営しレシピを継承する仕事をしていた常連(現・オーナー大久保さん)が、たまたま閉店1カ月ほど前に来店した際に、閉業の知らせを聞き、自分がこの最高の味や雰囲気を継承できないだろうかと考え、交渉した。廣瀬さんは「若い人たちは好きだし、任せて応援したい」と両者の思いがまとまり、「ニューみょんどん」として味を次世代へと継承し、新たなる形で東京にて再出発することになった。

小池さん
ファンがたくさんいたので、新しい形で創業からの味を残せるお店は本当に貴重です。焼肉業界では、大将や主人の高齢化がやはり問題になってきているので、うれしい限り。長年愛されてきたお店の味は、なくなってほしくないし、やはりずっと食べたいですからね。
小池さんおすすめの「オーダー必須」のメニューとは?
店の要となる肉の仕入れは「明洞」時代からの取引先である、平塚や鎌倉に拠点を置き、神奈川では売上げトップクラスの“肉の石川”などから。人気のハラミやタンは、信頼のおけるクオリティの高いものばかり。廣瀬さん自身が直接何度も足を運び交渉した、宮崎から最高の肉を仕入れることも。



小池さん
ぷっくりとした厚みのある上レバーは、本当に美しい! サッと焼いて、一口でパクッと食べてほしいですね。のどの通りもなめらかで、味も濃く、すべて新鮮さが物語っています。
昨今、量が取れない、極上ものの取り合いが続くタン戦争。こちらの特上タンは、信頼のルートから仕入れる宮崎牛のタンが中心。もみだれには、臭みのない大粒の青森県産のにんにくとごま油を使用し、肉のポテンシャルとうまみを最大限に引き上げる。



小池さん
一口食べて思わずうまい!と発せずにはいられない、なめらかな質感とサクサク食感が最高です。青森県産のにんにくがいい感じに利いていて、塩味もほどよく、いい焼肉を食べているな!という気持ちになります。もちろんレモンは不要! そのままの味を味わって。絶対にはずせないメニューの一つです。
小池さんが特に頼むべき!と推すのが、和牛特上ハラミだ。妥協せず選び抜いた宮崎牛に合うようアレンジされた、パパ特製のもみだれで下味をつける。醤油、みりん、砂糖のバランスが絶妙で、この味の虜になる常連も多い。タレハラミはもちろん白米のお供に最高。お米はやや大粒でインパクトを残す特Aランクを厳選。この日は「さがびより」など、ブレンドされたもの。バーミキュラで炊くあたり、次世代焼肉店っぽさが感じられる。




小池さん
ハラミが甘い! こりゃうまい! 白米バウンドは必至です。甘みのあるたれが、まったくしつこくなく、本当にお肉に合っている。そのバランスがまた一口食べたくなり止まりません。みんなを笑顔にする味わいです。
こちらも必ず小池さんがオーダーする明洞ロース。唐辛子をまといシャキシャキした食感がいい白髪ねぎと一緒に内ももロースを巻いて食べるのが、明洞スタイル。脂肪が少ない赤身ロースとねぎのベストコンビは、女性にも人気が高く、とてもヘルシー!



小池さん
新鮮で美しい赤身ロースが、じつにおいしいです。食感がよく瑞々しいねぎを巻くという、発想も素晴らしいです。しっとり感とシャキシャキ感の融合が楽しく、飽きずに食べられます。
AM3時まで営業していた「明洞」で、夜中に〆を食べたいお客さんのために生まれたメニューが、このジャンラーメン。牛肉、するめゲソ、ねぎなどすべて料理の端材を、いい香りがするまで焦がすように炒める。スープに使う粉唐辛子は3種をミックス。韓国産唐辛子をメインに、パプリカの甘み、日本の唐辛子の中でも辛みの強い天鷹唐辛子を、パパの感覚で調合。通称“パパジャン”として親しまれている。新店に味を継承するために廣瀬さんが書き出したメニューは、約120種! 料理長・濱嶋さんは「パパの感覚の正解は、味の再現でしかないので、継承する難しさを日々感じていますが、やりがいもあります」と、意気込みを語る。


小池さん
カウンターのすぐ目の前で作っている香りがよくて、お腹いっぱいでも、つい食べたくなる名品メニューです。辛さに奥行きがあり、いいお肉とゲソのうまみが堪りません。

アットホームな町焼肉のよさを、都会の店で残していきたいとの思いを感じる、新たな挑戦。小池さんは「日常にふらっと身構えずに寄り、ただいま!というような感覚で行ってほしい店です」とおすすめする。気軽にカウンターで一人焼肉もいいし、数人で行くならコースを予約してもいい。6,500円、8,000円の2コースがあり、前日までに予約が必須。さがりランチや赤身ランチ、牛タンハンバーグなど、ランチも充実。行列になる前に「ニューみょんどん」へ足を運んでみてはいかがだろうか?

※価格はすべて税込


